カーブスに入会して最初に教わる事。それは「腹圧」。運動中は常に腹圧を意識する事がとても重要だと日々実感しています。
 しかし、入会当初の私は腹圧が全く理解できませんでした。言葉の意味は解ります。でも、どうやったらお腹に力を入れられるのかが分からなかったのです。そもそも腹筋があるのかあやしい程、お腹がポヨンポヨンしていました。
 その頃の私は股関節の痛みが酷くて、ゆっくり歩くのがやっとの状態でした。歩くたびに右の股関節が「コキッ」と音をたて脚の付け根の骨が外側にずれるという症状をかかえていたので、必要最低限しか動かない生活を長年続けていました。そのため、腹筋をはじめ下半身を中心に筋力が衰えていて力の入れ方すら分からなくなる程、体が弱りたるみきっていたのです。

 そんな私にとってカーブスの運動はかなりハードに感じられました。マシンを動かすのもやっとなのに、その上に腹圧を意識するなんて無理無理。「できる範囲で、ゆるゆるとトレーニングするしかないわ~」と自分に言い訳して、マイペースを貫いていました。
 とは言え、毎回「腹圧を入れましょう」とコーチに言われるたびに、どうにかして腹圧を入れられる様になりたいと思い始めてきました。
 
 そんなある日、コーチが指導に回ってきた時に思い切って精一杯の力を込めて腹圧を入れてみました。すると「肩が上がっちゃいましたね。下げましょう。頭をもう少し後ろに引きましょう」と言われ姿勢を直されました。私としては、お腹に力を入れたつもりなのですが、実際は肩と首にガチガチに力が入って亀が首をすくめたみたいになっていた様です。そんな自分の姿を想像したら面白すぎて、これじゃまるでコントみたいじゃないかと笑いが込み上げてきました。
 しかし、笑っている場合ではなく、何とかして改善しなければと思いました。それ以降は「肩を上げない」「首をすくませない」と自分に言い聞かせながら運動する事にしました。ですが、ふと気付けば肩を上げている自分がいます。お腹に力を入れたいのになぜできないのか...。と思い通りにならない自分の体をもどかしく感じていました。

 そんな事を思いながらもカーブス通いが習慣化したので気付かぬうちに少しずつ体が変化していった様です。入会から数ヶ月経ったある日。必死の形相でマシンを動かしているとコーチが「マシンに体を預けちゃって良いですよ」と声をかけてくださいました。マシンに体を預ける?はて?と思ったものの何となくイメージでやってみると急に体が楽になりました。肩や首から力が抜けて、お腹に意識が向けられる気がしました。気がしただけで、すぐにできるという訳ではありませんが「コツ」を見つけた!と思いました。
 このアドバイスが入会から数ヶ月後というのも良いタイミングでした。ある程度マシンに慣れ、ある程度動ける様になっていたからこそスッと理解できたと思います。以降、「マシンに体を預ける」と自分に言い聞かせながら運動する様にしました。するとこのお陰なのか、肩や首のコリが改善してきました。今まで腹筋や下半身の弱さを肩と腕だけで何とかしようとして異様に肩に力を入れすぎていたんだという事がよく分かりました。肩が楽になり、運動のコツをつかんだ事でカーブス通いがどんどん楽しくなってきました。

 そして入会から2年半が過ぎた今。ふと思い返してみれば
○歩くたびに「コキッ」と音をたてていた右股関節は音がしなくなり付け根の骨がずれる事もなく自然に歩けている。痛みも無い。
○全く力が入らなかった腹圧を意識できる様になっている。
○まるで鏡餅の様だったお腹のシルエットがスッキリしている。
という大きな変化が起きている事に気付きました。これすべて、知らぬ間に付いた筋肉のお陰です。日々の変化は少しずつで気付きにくくても、何かの節目などに昔を思い返してみれば、こんなに変わっていたのかと感慨深い様な思いに浸ります。月並みな言葉ですが、「継続は力なり」「筋肉は裏切らない」。この2つの言葉を人生で今、初めて実感した様に思います。
 カーブスを始めて良かった。続けて良かった。と心から思います。今日も明日も、マシンに体を預けて腹圧を入れて運動を続けていきます。