1.カーブスへの一歩
 2023年11月、私はカーブスの無料体験に参加しました。これまでフィットネスクラブに通ったことのなかった私にとって、そうした場所へ足を踏み入れることは敷居が高いものでした。しかし、新型コロナウイルス感染とその後の闘いに直面していた私は、「筋力を取り戻さなければならない!」という強い動機づけがありました。気がつけば、無料体験の予約をしていたのです。
 それからわずか数ヶ月、カーブスでの経験は自信や活力を失っていた私の心と身体に大きな変化をもたらしました。それは今後の人生に影響を与えたと言っても過言ではありません。ここではそのような自身の心と身体について記述したいと思います。

2.新型コロナウイルス感染とその後の苦悩
 2023年8月、私は新型コロナウイルスに感染しました。高熱が5日間続いた後、解熱するにつれて身体(筋肉)の痛みが現れました。その痛みは平熱になっても消えることなく増強し、神経障害性疼痛と診断されました。神経障害性疼痛とは国際疼痛学会によると、体性感覚系(痛みを伝える神経)の損傷や疾患の直接的な結果として引き起こされる疼痛と定義されています。詳細は分かりませんが、私の場合は新型コロナウイルスによる感染が、痛みを伝える神経を損傷し、発症を引き起こしたようでした。
 痛みは物理的な損傷等のない身体に前触れなく突然起こり、火傷のようなピリピリとした鋭いもので、その強さゆえに夜も眠れないほどでした。薬の量や種類が増え、やがて痛みから解放されていったのですが、それは脳に鎮静をかけて眠り続けるというものでした。つまり、痛みから解放されるために私が得たものは、薬の副作用とQOL(生活の質)の著しい低下でした。日常の大半を臥床したまま眠りの中で過ごし、思考も停止したような状態でした。
 2023年11月、ようやく痛みが楽になり、座ってみようという気持ちが芽生えました。ところが、3ヶ月に渡り眠り続けた身体の筋力は恐ろしいほど衰え、30分間の座位を保つことができませんでした。その情けない状況は衝撃でした。これまで職業人として社会生活を営み、1日1万歩~1万5千歩ほど歩いていた健康な自分でした。しかし、日常生活をとり戻そうと起き上がっても身体中が重く感じられ自由が効かず、頭はぼんやりしており、考えようとしても脳の中で情報が消えていくような感覚でした。

3.カーブスとの出会い
「早く筋力を取り戻さなければ」、その一心で運動ができる場所を探しました。そして見つけたのがカーブスでした。筋肉トレーニング(筋トレ)は初めてで、一人では何をどうしたらいいか分からない不安がありました。無料体験に行くと、コーチの優しく丁寧なサポートがあり、安心して身体を動かすことができました。たった10分程度でしたが、「楽しかった」という記憶が残っています。そして何より、筋トレを終えて席に着席したとき、両目の周りの筋肉が大きく動いて瞳が勢いよくパッと開き、視界が広がりました。さらに、よりはっきりと見えるようになった気がしました。それをコーチに伝えると、彼女も同じように目が大きくなったことに気づき、「目が大きくなりましたね」と微笑んで言ってくれました。その言葉を聞いたとき、私はやっと自分の未来が見えるような気がしました。

4.再生と成長
 それから私は、ほぼ毎日カーブスに通うようになりました。驚くべきことに、最初の1週間で、脇の肉が手でつまめなくなるという変化が起きました。薬の副作用で全身がむくんでいたので、循環が改善されたのだと思います。さらに2ヶ月頃までは、マシーンを動かす度に身体に色々な反応が起こりました。例えば、スクワットでは肩にマシーンの跡がついて点状出血を起こしたり、レッグブレスではその姿勢の維持だけで足底が攣ったり、アブ・バックではバーを持つ手の平が赤くなり痛みだし、プルプルと震えました。これらは筋トレ以前の問題ですが、それくらい、私の身体は弱くなっていたとわかりました。しかし、筋トレを続けて2カ月が過ぎた頃にはそのような症状は改善されました。日々、自分の身体が変わっていく喜びを感じ、再び未来を考えることができる自分に戻ってきました。
 身体の変化を具体的に示す健康数値をあげると、2023年11月の入会時と2024年3月の比較では、ウエストが5.8cm減少し、体脂肪が2.0%減少しました。同じ頃に医療機関で受けた血液検査では、LDLコレステロール値が著しく改善され、医師から「筋トレの成果ですね」と言われました。コーチの温かいサポートのおかげで、やっとここまで回復できたと思います。
 また、筋トレを始めて3ヶ月頃、更なる素敵な体験が私を待っていました。私が通う時間と同じ時間帯に、いつも笑顔で活発に筋トレをされている一人の会員さんが目にとまりました。とても素敵な雰囲気を持っているので憧れるようになり、私もあんな風になりたいな~と思うようになりました。そんな時コーチが、会員同士が体験を共有する場を作ってくださり、偶然にもその会員さんと話をすることができました。その方とお友達になることができ、新たなエネルギーをもらい、また一歩前に進めたような気がしました。

5.自信と目標の再発見
 さて、無料体験時のことに戻りますが、コーチから健康になったら将来何がしたいですか?と尋ねられました。当時の私は、考えようとしても頭の中が真っ白になってしまい、何も答えられませんでした。無料体験を受ける前までは「筋力が無くなった自分」という認識でしたが、実はそうではなく、自信や未来も同時に見失っていた自分だったのです。驚愕しました。ところが、筋トレを継続したある日、思考する自分が戻ってきたと気づきました。さらに、身体が変わってくると考えも変わってくることを体験しました。そんな自分に気付いた時、筋トレの重要性を心底痛感したのです。まさに『体が変われば心が変わる』だと思いました。筋トレを通して自分自身と向き合い、目標や夢を再び考えられる自分らしい心を取り戻すことができました。いつも温かく励ましてくださるコーチの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
 カーブスの経験は、私にとってはただの筋トレではありません。心と身体を変えたカーブスで見つけた力は、私の自己成長と再生の物語です。これからも筋トレを細く長く続けながら健康管理を行い、自己実現を目指していきたいと思います。そして、食べ物だけでなく筋肉も心と身体に影響することを念頭に、周りにいる大切な人たちに筋トレの大切さを伝え、共有していきたいと思います。

東京女子医大学脳神経外科."神経障害性疼痛".
https://www.twmu.ac.jp/NIJ/column/dynamic_disorder/neuropathic_pain.html#:~:text=神経障害性疼痛とることが多いです

ハイ・スタンダード. "カーブスについて". 大切な言葉より抜粋.
https://high-standard.co.jp/about.html