「今日も頑張って来られましたね!」そうなのです。私にとっては「頑張って、やっと来られた」カーブスなのです。ここへ来るのも、大きなチャレンジ。第一歩でした。コーチの皆さんはいつでも明るく前向き。でも、はじめのうちは私も「誰にでもそう言ってくれるから、別に私だけではないし」とひねくれていましたが、言霊というやつでしょうか。「はい!頑張って来ました!」なんて言うと、自然と笑えてくるんです。不思議ですよね。

 2021年の春、私はやっと結んだ晩婚の結婚生活の難しさに、心底悩んでいました。何をしてもうまくいかない、日々鬱々とした中で、ストレスや運動不足、過食に重なったコロナ禍の在宅勤務。ますます体重増に拍車がかかっていきました。仕事は、一日中パソコンとにらめっこのデザイナー。着物の帯や劇場・ホールなどの緞帳、ホテルのカーペットやカーテンを製織する繊維のメーカーで、多岐にわたる商品の販促物(広告やポスター、DM、展示会のグラフィックなど)を手掛けています。幼いころから絵画やデザインが好きで、美術の大学を経て得た仕事は充実していますが、とにかくその量が多く、毎日が「座ったままの運動会」のよう。そのうえ炊事洗濯・掃除に、何故か彼の仕事まで夜中に手伝う日々。それなのに彼は「もっと痩せたら?」と私を忌み嫌い、私は「ああ、私はただの醜く無能な住み込みの使用人なのか」と絶望していました。

 久しぶりに外出、両国国技館へお相撲観戦に行った時のこと。着物を着ていると色々特典があると聞いて着物で行くと、たくさんの写真を撮っていただきました。しかしながら、どれもまん丸の、どっちがお相撲さん?状態。そのころ通っていたスポーツジムで珍しく体重計に乗ると、66.6キロの悪魔のナンバー。「もうこれ以上太れない!」と一念発起しました。 
 すぐに頭に浮かんだのが女性のための30分運動教室・カーブス。急いで電話をかけて、週末に家から一番近い店舗へ行くと、その何ともリラックスした気取らない雰囲気に、気張った心はどことなく拍子抜けし、またホッとしました。そして、生き生きと元気に個々で輝く中高年の先輩方を見て、「もう誰とも比べなくていい」と吹っ切れました。奇抜なスポーツウェアの意識高い系女子たちは、そこにはいません。それからは自分の身体にフォーカスして、黙々と運動に励みました。
 
 その年の秋、私は家を飛び出しました。もう結婚生活に見切りを付けよう、新しい人生を始める準備をするために、一人で引っ越しました。そんな時、ふと頭に浮かんだのは「近くにカーブス、あるかな...」でした。
 その後、正式に離婚し精神的に落ち込んだころ、カーブスでも成果が停滞し、八方塞がりに。生活スタイルを変えよう、とカーブスを離れ、流行りのパーソナルジムへ。しかしこれがなかなか高額で予約も取れず、筋肉トレーニングと食事制限は信じられないハードなものでした。結果は半年で1キロも減らず、懐と共に心もすっからかんに。「そうだ、カーブスに戻ろう!」恥を忍んで電話をしたのが、2024年の3月。再び訪れた教室には、変わらない明るく優しいコーチ陣と、元気いっぱいで素敵な先輩方。サーキットを2周すると、頭と身体がスッキリしました。もう一度、ここで頑張ろう。自然と心が落ち着きました。目標は年末までに5キロ程度の減量。憧れのパンツスタイルが楽しめたら、自信につながるかもしれません。

 運動は苦手だけどカーブスなら動けるのは、なぜでしょう?もちろん30分間の限られた時間で様々なマシーンを回るスピーディなテンポは心地よく、無理がありません。また、私にとっては音楽が重要なカギだとわかりました。聞き覚えのある1950年代から2000年代のロックやポップスをアップビートにした軽快なリズムは、いつも気分を盛り上げてくれます。ポール・アンカやプレスリー、ビートルズにマイケル・ジャクソン。どれも知っている、人気のナンバーばかり。ABBAやラテンで、すっかりディスコ気分。いい汗かいて、今日も一日お疲れ様でした!