カーブスと出会ってもう直ぐ10年目に突入。製薬会社に勤務する長男からの「人生で最悪なのは転倒等で寝た切りになる事。本人は勿論、家族にとってもそれが一番不幸」との何気ない会話がきっかけでした。
 時を同じくして、勤務先の方より一度雰囲気だけでも覗きにきて...と誘われたのがカーブスでした。人生に於いてタイミングはとっても大事で、その人の人生を左右すると言っても過言ではないと私は思って生きてきました。運動は決して得意ではないけれど、行動力だけは誰にも負けないと自負していた私はその場で入会を決心しました。
 あの頃を今振り返って、あの時があって今の私があると染々感謝です。今日に至るまで紆余曲折は多々ありました。元々、骨盤のズレから左右の足の長さに微妙な差があり、腰痛、ヒザ痛等で数ヶ月カーブスに通えない時期もありました。けれど、休んでいるだけでは決して良くならない、少しずつでも筋肉を落とさない努力、出来るマシンを触るだけでも...と思い続ける努力をしました。家では水分を補給出来ない私である事は自覚済なので、500mlノルマを自分に課す為にもカーブスに足を運ぶ事を自身のルーティンに組み込み今日を迎えています。
 
 ある時期、義母と共に通った楽しいひと時。このままずっと続くと思っていた矢先、このマシンなら介護施設にもあるからと退きました。いやいや一見同じ様に映っても全く違うからとの私が発する言葉等には耳を傾けて貰えず、今では筋肉が衰え、独りでは歩き辛くなってしまいました。唄う事が得意で、オシャレして舞台にも立っていたのに残念でなりません。
 我家の一軒となりには、一人息子さんとご主人を亡くされ一人暮らしの高齢女性がおられます。元々、足が少し不自由なのもあって、ゴミ出し、通院等のお手伝いをさせて戴く様になっていました。ある時、カーブスに興味を持たれている事を知り、一緒に通うようになりました。当時のスタッフの方々に支えて戴き足踏みだけのトレーニングしか出来ませんでしたが、それでも筋肉は少しずつ付き、足の運び方が私の目から見ても変わっていくのが喜びでした。けれど自宅で転倒され大腿骨骨折。手術、リハビリと続き、カーブスには通えなくなりました。今では訪問リハビリにて頑張っておられますが、自宅には棒がいっぱい立ち並んで足の筋肉は日毎に衰え、骨と皮といった感じです。家の中では何とか歩けても独りでの外歩きは全く出来なくなりました。カーブスのマシンが使えなくてもボードでの足踏みと水分補給だけでも続けて行けていたなら、又違った今があっただろうにと残念です。
 私の母は3年前に他界しましたが、寝た切りになったきっかけは尻もちをついたのが原因です。田舎暮らしの母は田畑を楽しみ歩く事だけが移動の手段でした。なので、足腰は誰よりも強く、腕を出しては力コブを、脚を見せてはふくらはぎの筋力を、そっと微笑みながら自慢するのが常でした。実家のトイレ前で尻もちをついてから骨には異常がないので治療も出来ず、痛みがある由、リハビリにも通えず、只々痛みに耐える過酷な日々と向き合う内に筋肉はあっと言う間に衰えました。施設に入り、見舞う私に小さくなった母は、あの頃と同じく腕と脚を見せて「こんなに細くなった、骨と皮だけになった」と涙を流しました。悔しかったと思います。
 長男が言った様に、自分の足で歩けなくなる事、寝た切りになる事は本人は当然ですが、周りの家族も本当に辛く悲しい、そして悔しいです。
 
 数々の出来事を目の当たりにしてきた私には学ぶ事、感じる事が山の様にありました。大事なのは「だから自分はどうあるべきか」です。今、トレーニングをする場は多々あります。何を軸にして決めるかが違うだけ。
 昨年末で私達のイオンスタイル店は閉館され、カーブスの拠点が変わりました。駐車場がない所となりました。今まで何も考えず車で通っていた私は正直戸惑いました。どうする?自問自答...。これには思考を変え、視点を違う角度にする必要がありました。結果、徒歩で通う決心をしました。片道25分。今では難なく歩ける様になり、達成感もあります。人間って不思議な生きものだと改めて感じると同時に、人間ってその気にさえなれば大抵の事は出来るのかなぁと感心しています。
 一見どこにでもあるマシン。だけど、私には2周しか回れないこの12台のマシンには秘められた隠れ技みたいのがある様に感じています。10年目ともなれば惰性になりがちですが、スタッフの何気ない指導に今更ながら、そうだったのかと間違った使い方をしていた事に気付く事も度々です。吸って吐くだけの呼吸さえも吐く息の重要性を実感します。筋肉の大切さは言うまでもありませんが、腹圧の重要さは此処で噛み締めました。意識して生活するのとそうでないのとでは10年後明らかに違いが出ると確信します。
 
 今年もカーブスのカレンダーには名言が刻まれていました。あなたを独りにしない場所、友達が増えていく場所、一人よりもずっと輝く場所。誰かの支えがなくては生きていけない人間には安らげる居場所が必要です。色々な事が出来湧き、心が折れそうになる時には、カーブスへ行く事を心がけています。見慣れた方々との何気ない会話にも救われる事が多々あります。心身共に心地よい疲れと達成感を満喫させて貰えるカーブスを私は大切に、私が私でいられる為に続けていきたいと心からそう思います。