「だいじょうぶですか?」
「無理しないでね!」
 コーチからの暖かい声援を受けステップボードに立つ私は、股を一層高くあげお腹に力を加えました。嗚呼、胸にひびかない、痛くないワー、次のボードに進んでみよう。自身の背中をぐいっと押しました。

 コロナ予防注射以来ずっと咳が止らず、夜は激しい咳に寝不足になる程です。胸が痛い、両手でかかえこむように、咳をなだめるような所作をしてみます。内科診療の医師が「あ、肋骨が折れてますよ、一ヶ月安静にしてください」と。次の日、無茶かも知れませんがステップボードに立ちました。一ヶ月も家に居る私自身を想像したときの虚しさ、とても耐えられません。払拭する意味でも休まないでカーブスに行こう、行ってみよう、出来る範囲で仲間の輪に入っていこう。
 楽しい、やっぱり楽しい。ステップだけでも爽やかな気分になります。二週間が過ぎ、こわごわと胸を少し広げたり、腕を上下に。やあ、痛くない!いつの間にか胸の痛みはすっかり消えてる。「がんばりましたねェ!」コーチから優しい声が追いかけてくる。カーブスの仲間の雰囲気に包まれ咳も骨折も治癒し、それが何時頃だったかもわかりません。

 運動機能以上の精神面のケアー、日常生活の一部となり、今私の体の内・外の世界をカーブスは占拠しています。