「わぁ、私、来年はついに還暦だよー!」カレンダーをながめながら大きな声を出した私に、夫が答える。「だねー、そろそろちゃんと鍛えないとなーこのまんまじゃ先細りだよ。ジム一緒に行くか?」「え...う~ん、そうねぇ...」いつもの様に曖昧な返事をしながら(さすがに何かしないとヤバいかもな...)とつぶやいていました。
 
 私は小さな頃からインドア派。絵を描いたり物を作るのが好きでした。運動は苦手、オウチ大好きなのは今でも変わりません。対して夫はジムで筋トレをし、フルマラソンや水泳、登山をこなすスポーツ大好き人間。よくできるなぁと感心しながら、大会などには応援専門で同行していました。「一緒に走ろうよ」と誘われても「無理無理~!!」と断ってばかり。
 私は今まで大きな病気はありませんが、体力不足で更年期を迎える頃に不調に見舞われました。気持ちまで沈み、たびたびの片頭痛に鎮痛剤の減りが早くなっていました。夫はそんな私を見兼ねてあれこれ誘ってくれたのです。私は焦りもあり、色々やってはみたのですが、散々な結果に終わってしまいました。
 ①マラソン(10km)に出てみるが、ヘロヘロでほぼビリ。数日筋肉痛に苦しむ。②(私には)ハードめな登山について行き、下山の膝の痛みで倍のコースタイムに。③ガチなジムについて行き場違いもいいところ(泣)④夫にバーベルをひょいっと持たされた日には肩がミシッ!となり「(怒)もう二度とやらない!レベルが違うんだから!お仲間とやってよ!!」と拒否反応を起こし、ますます運動がいやになってしまいました。
 しかしうすうす分かっていたのです。いくらインドア派とはいえ、これまでの若さだけでごまかせなくなった事を...。その頃私は、ちょっとした階段にきつさを感じ、何かと疲れやすくなっていました。人間ドックの結果は正直です。筋力低下もはっきりと数値で出ているではないですか!(そうだぁ...来年還暦なんだよなぁーヤバいよなぁ...)
 
 そんな時、目に入ったのがカーブスのチラシでした。[女性専用][健康体操][私くらいの年齢対象]なんだか優しい雰囲気にひかれたのです。何かのきっかけになればなぁ...。そんな思いで体験会に参加しました。
 明るく優しいコーチの説明。なにより、たくさんの方々が音楽の中、筋トレにはげんでいらして。「前に進もう!」「変わりたい!」そんな気があふれている空間でした。ここで私も頑張ってみようかな。自分から運動しようと初めて思った瞬間でした。(たった30分?ひとつの運動が30秒?たった2周?もの足りなさそう、効果あるのかなぁ。)それが最初の正直な感想でした。ところがやってみると、あれ?マシンが重く感じ思ったように身体が動きません。改めて自分の体力筋力の無さにガクゼンとしました。甘く見ていました(反省)。とにかくコーチの指導を素直にやろうと私のカーブス通いが始まりました。
 それから幾日か、マシンの使い方もほぼほぼ分かってきたかなーというある日のこと。汗を拭き身じたくをして、コーチの明るい声に見送られ外へ出た時でした。少し強めの風に、ふわりと全身を包まれたのです。「あぁー気持ちいいー」思わず口に出ていました。とても寒い日だったのに、身体はポカポカ、ほてった頰に当たる風がなんとも心地良かったのです。その時ふと夫の言葉を思い出していました。夫は、運動して帰宅した時に必ず「はぁースッキリしたー!今日も(運動に)行けて良かったわ~」と心底気持ち良さそうに言うのです。(ああ!これだ...)と思いました。夫が感じていた「スッキリ」ってこの感覚なんだと初めて実感したのです。もちろん「レベル」は違いますが(笑)。
 そして私、間違っていました。夫に合わせるのではなくて、自分のレベルに合った運動が大事だったのです。あたりまえ、なんですが、きっとスポーツができる人へのあこがれとコンプレックスと、年齢的なあせりがあったから無理してたんでしょうね。カーブスに通ってみて、一番良いなと思うのは[自分に合ったレベル(強度)で少し上をめざせる事]だと思っています。そして[半強制な事]も。この言葉は悪く聞こえるかな?いいえ私にとっては誉め言葉。必要な筋トレが30分に凝縮され、音楽とともに楽しくできるんですから...。私のようなへなちょこ体質にはピッタリなんです。カーブスのプログラムは良く考えられているなぁとつくづく思います。
 今は通ってまだ数ヶ月ですが足腰が以前よりしっかりしてきたようです。最近ではスノーシューという雪の上を歩くツアーに参加しました。初心者コースですが20名の団体で2時間歩きます。遅れないか心配でしたが完歩できました。一緒に参加の夫も喜んでくれました。これぞカーブス効果!
 
 身体・体調はもちろんなのですが、一番驚いているのは心まで上向きになった事です。長年やりたいなと思っていただけだった、オリジナルアートを描き始める事ができました。自分自身や、主に50代以上の方に向けて、大切だなと思う事を書やイラストで表現したものです。それに伴い数年お休み状態だったインスタグラムも再開。作品をポートフォリオ的にアップし始めています。カーブスに通ってからは「やってみよう!」という気持ちがムクムクとわいており、心と身体は両輪なのだなと実感しています。この先作品を「日めくり」としてまとめる事も目標となりました。まずはコツコツと手描きする毎日です。
 
 筋肉を自分の力で動かして、汗を出し、温かな血流が身体に脳に、心にめぐる。筋トレって思っていたよりすごいです。相乗効果どころか何重にも良い影響を与えてくれます。これから先、健康で幸せに過ごすためには必須と言って良いものですね。
 カーブスと出会った今は、この先もずっと筋トレを続けて、幾つになってもチャレンジしている自分をイメージしています。還暦という節目を素敵な時間にしていきたいです。

 最後に
○続けている自分に感謝!
○優しく的確に教えてくれるコーチに感謝!
○共に歩んでくれる(時々鬼コーチの)夫に感謝!です。