十代の頃、運動が原因で痛めてしまった右膝。
年齢を重ねてからも病院を数件巡っても一長一短。
痛みと何とかつきあいながらも運動をしていた日々。
 そんな時、友人が"カーブス"をとやらに通っていると話していた。
病院もあきらめていた私が、早速体験へ行ったのが十三年余前の夏の日。
暑い日も寒い日も雨の日も、"よく来られましたねー"のコーチの明るい声に気をよくし、重ねた年月。
 ある日、友人が高齢者に必要なものは"きょういく"だってと。
その意味は"今日行く場所がある"という事。
二人で大笑いした。どん底に心が沈んでしまった時、思いきってお店に足を運んで、ゆっくりでも前に進めた。
今日行く場所がある。そう思って、週三回ゆらりとマシンに向う。
行き帰りの道すがら見える富士山の頂きが、穏やかな日々であるようにと、願っているようだ。