やりましたあ!!優勝です。
 昨年、エッセイ「剣道とカーブス」を投稿した時、『カーブスのお陰で剣道を続けることができたのだから、今年こそいい結果を出して報告をしたい』と思っていました。それが現実のものとなりました。

 昨年五月二十七日(土)、東京都女子年齢別剣道大会が東京武道館で行われました。ニ十歳台から十歳刻みで七十歳以上の部と六部に分かれての試合です。七十歳以上の部は四十人程の参加です。顔見知りの人も多く、皆笑顔で挨拶するも心中は闘志満々。
 試合開始となりました。緊張しながらも、攻める気力と丹田を意識して順調に勝ち進みました。(丹田を意識するとは、下腹部に力を入れ、何事にも動じず柔軟に対応する心身の構えです)
 決勝はなんと、大学時代の一年後輩。長身の彼女は上から面を攻めてくる。胴を抜くがうまく決まらない。激しい攻防が二分程続く。私は、竹刀を相手の喉元につけ、そのまま手を伸ばすように跳び込んだ。「面あり」審判の声。二本目は、彼女が面ときたところをやや下がって抜き、面に飛び込み決まりました。
 翌週、カーブスのコーチに報告。「皆さんに知らせていい」と聞かれたので、恥ずかしながらも「ハイ」。そこに居たメンバーさんに拍手をもらいました。

 大学時代から始めた剣道を、就職後も続け四段を取得。出産、育児で中断をしました。五十歳の頃、仕事に忙殺され、人間関係や進路に悩んでいました。幸い、夫はよく話を聞いてくれ励ましてくれました。「剣道名人が弱音を吐くな」のひと言で剣道の再開を決心しました。自分の時間を少しでも確保したかったのです。二十年以上のブランクがあったのですが、剣道仲間は暖かく迎えてくれました。月に一回位しか稽古する時間は取れなかったのですが、ホッとできるひとときでした。六十歳の定年退職を機に週二回の稽古に精を出しました。六時から八時半までの稽古で、前半は子どもの指導、後半は大人の稽古です。若い頃と同じように激しい稽古ができることを自慢に思い、嬉しくもありました。
 そんな矢先のことです。稽古をした日の夜、足がつって眠れなくなる日が続くようになりました。足の付け根付近(自分の体がどうなっているのか分からない程)の激痛で救急車を頼もうかと思ったこともあります。かかりつけ医で薬を処方してもらい少しはよくなりましたが、今度は腰痛で稽古を休む日も多くなりました。
 
 ある日、新聞の折り込み広告で「カーブスの30分間筋トレ教室」を目にしました。見た瞬間、「これだ!!」と思いました。剣道で使う筋肉だけでなく、全身の筋肉を鍛えなければいけないのだ、と思い至ったのです。
 入会をほぼ心に決め見学。コーチの元気な挨拶に迎えられました。軽快なリズムに合わせ動くメンバーの様子を横目に、説明を聞きました。「早く動きたい」気持ちでいっぱいになり、即日入会させていただきました。当時は非常勤職員として、週の半分程働いていたのですが、毎日のように通いました。百回記念のTシャツは六ヶ月後にいただきました。腰痛はなくなり、剣道の稽古後の痙攣も軽減しました。稽古も以前のように続けることができ、五年前には七段に合格することもできました。
 こんなすてきなカーブスのことを、私は多くの友達、仕事・剣道仲間に話しています。自分の経験も交えて、筋トレの大切さを訴えます。多くの人に体験してもらい、入会した人も数人います。主に次の四点のことを話しました。

一 たった三十分で、全身の筋肉が鍛えられる。
二 筋肉を鍛えることで免疫力アップ、病気にかかりにくい体になる。
三 自由な時間に通える。自分に合った力の出し方でマシーンを動かせる。
四 コーチがすばらしく、楽しく通える。
 
 四については当教室だけではないと思いますが、少し詳しく書きます。メンバーの一人一人に対して「こんにちは○○さん」と名前を呼んで挨拶をしてくれます。そして「足の痛みはとれましたか」など体調を気遣う声かけをしてくれます。マシーンの使い方も理論的に教えてくれます。「ここの筋肉を意識して、引きつけるように動かす」等です。速く大きくばかりでなく、ゆっくり動かした方が負荷がかかる場合があるということも知りました。時には気持ちの持ち方まで話してくれました。「自分で自分を褒めてください。鏡の前で笑って『今日もいい顔、それなりに美しい』と。でも家族の見ていないところでやってくださいね」(メンバー笑)
 ストレッチの特別講習も印象に残っています。それまで気付かなかった負荷のかけ方が分かりました。動かす方向や反動をつけずにゆっくりしっかり伸ばす等です。豊富な経験と知識に基づいた話に、「なるほど」とうなずくことがいっぱいでした。
 
 最近になって、カーブスと剣道には似通ったところがいくつかあることに気付きました。ひとつは、挨拶です。コーチへの挨拶はもちろんですが、マシーンが終わった時、マシーンの置いてある中心に向かって礼をして出ていくメンバーがいるのです。剣道も道場(体育館)の入退室時に一例をします。「稽古で使わせていただきます。頑張ります」「ありがとうございました」の気持ちを込め、場所に対して礼をします。私は教室の出入口で礼をしていますが、マシーンに対して礼をするのもいいなあと思います。
 もうひとつは、腹圧です。コーチから毎回のように、「腹圧を意識して」「足踏みの時も腹圧を抜かないで」と言われます。お腹をひっこめ、上に引っぱられるように背を伸ばし、腹圧を意識して動いています。剣道でいう丹田を意識するということに似ています。初心者に構えの指導をする時、髪の毛を上に引っぱって見せ、「上に伸びる、伸びる。かかとも上げて。ゆっくり下ろして、かかとは少し上げたまま。肩の力は抜いて。」最後は呼吸を整え、いい姿勢の出来上がりです。しかし、動き始めると、この姿勢を保つのは容易ではありません。長年の経験者でも難しいものです。かく言う私もその一人です。

 カーブスに出会って八年余、今では生活の一部、月の半分以上は通っています。快い汗と、コーチやメンバーの笑顔を楽しみに!!
目指せ 生涯カーブス!!
目指せ 生涯剣道!!