私は小学校の教員として、四十代の頃までは、子ども達と格闘しながらも、元気で健康的な日々を過ごしていました。


 しかし五十歳を過ぎると、年のためか仕事がきつく感じられるようになってきました。責任のある仕事を任されてストレスを感じたり、仕事の多忙化から夜中に仕事をするようになり、心も身体も疲れていく一方でした。そして、ストレス解消と眠気覚しから、ついお菓子などに手を出す悪い習慣もついていきました。年齢と共に筋力は衰え、代わりに体重はどんどん増え、体育で鉄棒や跳び箱運動の時間に、見本をみせることもできなくなっていきました。年を追うごとに気力も体力も低下していく自分が情けなくなり、生活に張りが持てなくなりました。娘も自立したのでいい機会、そろそろ自分の好きなことをやって、のんびりと第二の人生を過ごしたいと思い、定年一年前の五十九歳で長い教員生活にピリオドを打ちました。
 太って腹は出ているし少し膝が痛くなっていたので、まずは体重を減らさなくてはと思い、以前から運動不足の解消にと、週一、二回夜間練習に通っていたスイミングスクールに、毎日行くようにしました。早く体重を減らしたくて、一日に一キロメートル泳ぐようにしました。仕事をやめた時に六十キログラム近くあった体重は、少しずつ減っていきました。しかし、泳ぎ過ぎたために肩を壊してしまい、左手が痛くて上がらなくなってしまいました。前に五十肩を煩いましたが、大分よくなっていたのでもう大丈夫と思っていたのに、また悪化させてしまったようです。


 どうしたらいいものか考え、そこで思い出したのが『カーブス』でした。友達から以前にカーブスの話を聞いたことがあったのです。退職をした年の秋九月に入会することにしました。水泳をやっているので、マシーンを使うことなどどうってことはないだろうと思っていたら、とんでもありませんでした。体験が済んで、全種類のマシーンを動かすようになったら、次の日には体のあちこちが痛くなりました。カーブスの筋トレは、今まで使っていない様々な筋肉を使うものなのだと実感しました。しばらくは、水泳とカーブスに一日交代で通うことにしました。水泳で痛めた肩は、カーブス通いのお陰で少しずつ可動域が広がっていき、腕が上がるようになっていきました。しかし泳ぐ距離を減らしても、次の日にはまたもや肩の痛みが出てきてしまうのでした。
 仕方ないので、整骨院に通い治療を受けることにしました。整骨院へは一日置きに通いましたが、泳いだ後に肩が痺れたり、棚の上の物を取ろうとする時や運動をして大きく肩を動かそうとする時などに、ズキッと痛みが走る状態が続きました。一生、肩や腕を思いっ切り動かせないままなのだろうかと、不安になるほどでした。そこで、十年以上続けた水泳を思い切ってやめ、カーブスだけに通うことにしました。整骨院も頑張って一年間通ったけど、これ以上良くなることもないだろうと思い、治療をやめることにしました。
 それからは、ほとんど毎日のようにカーブス通いを続けました。
 「また、カーブスへ行くの?あんなに歩いたのに大丈夫?」
 退職をしてから、友人とウォーキングを楽しむことが多くなり、いろいろな所へ出かけています。時には、七、八キロメートル歩くこともあります。疲れていても、私のリュックサックにはいつもカーブス袋(ジャージのズボン、汗拭きタオル、カーブスカード、プロテインなど入り)が入っていますので、営業時間に間に合えば必ず行きます。なぜって、軽くワークアウトをやり、しっかりストレッチをすると、足の疲れ、いや身体中の疲れがとれるからです。そして次の日、身体がとても楽になります。
 カーブス小岩の仲間達は、
 「偉いわね。毎日来ているんでしょ。」
 「どんな効果が出て来た?」
 などと言ってきます。効果は、話しきれないほどあります。
 まずは何と言っても、何年間も悩み続けた肩の痛みがなくなったことです。五十肩で苦しみ、水泳で機能障害を起こし、掃除機をかけられない、腕を後ろに回せないほど痛めてしまった肩が、なんと治ったのです。あの辛さはなんだったのだろうか。今では棚の上の重い鍋だって取れるようになり、掃除も苦でなくなりました。整骨院の先生に、元に戻るのは無理だと思うと言われたのに、今は腕を動かしても全く違和感がなくなったのです。きっと、筋トレとストレッチが筋肉を鍛え、関節を柔軟にしてくれて、いつの間にか治ったのだと思います。


 効果の二つ目は、コーチにいつも『腹圧』と言われることにより、日常生活の中で腰痛やギックリ腰の予防ができるようになったことです。三十七年間も立ち仕事をしていたため、慢性的に腰痛を抱えていて、いつ腰を痛めるか怖くて重い物を持てなかったのに、腹圧をかけ、腰に負担をかけない動きが日常的にできるようになったのです。


 三つ目は、健康診断で数値が改善されたことです。いつも太り過ぎ、コレステロールや血圧が高いなどと担当医に注意されることが多かったのですが、コーチ達の話や教室の掲示板、そして月一回の計測などから食生活に気をつけるようになりました。間食もなくなり、体重の管理もできるようになってきました。カーブス通いを始めてから、健康診断のたびに数値がよくなり、検査結果を見るのが楽しみになっています。


 四つ目は、脚力、体力、気力が高まり、いくら歩いても平気になったし、風邪は引かないし、いつも元気でいられるようになりました。車で何十年も通勤していたために、すっかり足腰が弱っていましたが、入会当初に「歩いて通うといいですね。」というコーチの言葉を守り、往復五十分歩いて通っていることも、体力作りにプラスになっています。また、寒がりで冬になると長袖の肌着を着用していたのですが、カーブスに入会してからは必要なくなりました。代謝がよくなり、身体を動かすとすぐに温かくなるようになったのです。友人には、五十代の時より健康的でスリムになった、若返ったと誉められます。そんな時は、いつもカーブスのことを話します。


 カーブス歴二年六ヶ月。私にとって『カーブス』は、なくてはならない大事な存在となっています。カーブスとの出会いがあったから、今の元気な私がいるのだと思います。今は、やるべき家事や用事をさっさと済ませ、在職中にはできなかったことをどんどんやっています。毎日がこんなにも楽しい日々になるとは、考えてもいませんでした。
 心身共に疲れて退職した私に、健康と元気を与えてくれた『カーブス』には、感謝のひと言です。