今想えば子供の頃、ツベルクリン疑陽性だった為、お遊戯さえさせてもらえませんでした。どうして私だけ体育の時間は見学なんだろうと...訳もわからないまま小中学校と過してきました。
 私の育った所は、四国の瀬戸内海です。学校にはプールがなかったので、夏場は海に連れていかれました。真っ青な空に30度をも越える暑さ。四国の夏は暑い。容赦なく照りつける太陽はまぶしくキラキラと光る海は美しい。開放感あふれる砂浜では、友達の笑顔であふれている。私も一緒に波にのって泳ぎたい。海につかるだけでもいいのに!!待っている時間は長くてつらい。遠い昔の事なのに。残像として今でも記憶に残っています。運動という事は生活の一部であるはずなのに、当時の私にとっては無縁の様でした。
 上の子が小学校へ入ったのをきっかけに、一人でいくのは不安だったので、同級生のお母さんをくどき落とし、PTAのバレー部に入部しました。今でもその方とは仲よくさせて貰っています。
 まずボールにさわる事すら二人共初めて。想った以上に大きくて固い。アンダーで受けるのも痛く、当たった所は内出血で真っ赤になってしまいました。飛んでくるボールは想像を絶する速さで追いつく事さえできない。まともに真正面でレシーブをする迄には感と体力が必要でした。一年を過ぎる頃にはもうバレーが面白く、バレー優先の生活になっていました。
 3度の怪我もありましたが、最悪だったのは、半月板損傷で「手術をします」といわれた時には、さすがの私もショックでバレーはまたできるでしょうかと聞いてしまいました。足のつけ根までギブスをはめられ、一ヶ月程でギブスが取れた時には、右足と左足の太ももの太さが違っていて、右脚の方がかなり細くなっていました。
それからというもの週3回リハビリに通い、20分位の治療だったのですが、筋力が落ちているので、足を曲げたり、伸ばしたり、こんなにも痛いものかと行く度に悲鳴をあげていました。一年がすぎる頃には、復帰もしていて、コートに戻れたという事がただただうれしく、リハビリでのあの痛さはもう忘れていました。フルタイムの仕事に就いたので、20年近く続けていたバレーは体力の限界を感じ止めざるを得ませんでした。
寝たきりの人を介護するので、膝と昔ギックリ腰をした所が悪化してしまい、夜勤明けの日には前かがみで歩く事しかできず、背中を伸ばすと激痛が走りました。治療院には通っていましたが、その日の痛みはその時にしか治してもらえず、慢性化された痛みは通っても通っても治らず、仕事の時はベルトをして、痛みを押さえていました。治療院の先生に「痛みをとる方法はないでしょうか」「筋トレで筋肉を鍛える事だよ」とのお言葉。ちょっとトレーニングジムに申し込むには勇気がいるし、値段も高い。又、男の人のさわった後では、やる気も失せてしまう。幸い近くにカーブスがあると知り、「自由な時間に、短時間で」とのキャッチフレーズ、又女性オンリーとの事、これは好都合、願ったり、叶ったりである。ちょっと電話をして聞いてみることに。相手は元気のいい若い声。優しい応対にはまず感心させられました。「まず説明をさせていただいてから体験をしていただきます」との事。
 

 ドアを開けた瞬間「おはようございます。よろしくお願いします。」と若いスタッフさんのお迎え。リズム感のある音楽が聞こえてきました。中をのぞくと見慣れないマシンが並んでいて、はあこれかと横目でみながら、説明を聞く。いざやってみると、これが結構むずかしい。マシン・ステップボードと30秒のこの時間も程よい。
最初計測の時、驚いた事は、体力年令が2才若いといわれた事です。これは長年バレーをしていた結果かもしれない。でも、体脂肪は増えていました。
数字は正直5年位スポーツをしていなかったので、筋肉が脂肪に変わっていたようです。
 疲れている時は、ただマシンに動かされているという感覚でした。そこですかさずスタッフさん声をかけて下さる。その絶妙のタイミング。スタッフさんの笑顔につられて、帰る頃には笑顔になっている私でした。一人一人の顔色をみて対応されているスタッフさんの姿には、いつもいつも感心させられます。
カーブスに通っている間にも頭の手術という事になり、術後の事は何にも聞かず、2週間程で治ると安心していました。手術中に梗塞になり、手術を中断してしまったとの事。それでも先生は徐々に治るから心配いらないと言って下さったものの、右手がおもうように曲らない。言葉もうまく言えない。定年退職をしていた時だったので、のんびり療養していました。
 カーブスの店長さんとスタッフさんが自宅までわざわざお見舞に来て下さり、突然の事でビックリしました。まさか来て下さるとは夢にも思わず、「また帰ってきて下さいね」という言葉に胸がつまり、優しい心遣いに涙がでました。ありがとう。どんなに勇気づけられた事か。今書いている私も、また思い出して泣いています。
 半年程で復帰する事ができました。私の留守の間に、スタッフさんも新人さんが増え、相変わらずにぎやかだ。久し振りのメンバーさん、懐かしい。名前はわからなくても、顔馴染みの方も多い。半年抜けていた分、私もあせっている。いつのまにか人間ウォッチングをしている。ちょっとこの方、前より肥ったのでは...又、凄くやせられた方も...ステップボードでの動きは人さまざま。体型の気になる所を意識して、動きも違う。私というと、ウエスト廻しは、相変わらず変わらない。
 カーブスに入って早二年。私の体型はというと、ちょっとくびれがある。これは驚き。背中の肉がちょっと落ちたかもしれない。お腹は相変わらず肉のかたまりで、ぶよぶよだ。これはこれからの私の意識の問題かもしれない。カーブスに通わせていただき、本当によかったと想っている。このエッセイを書く機会を与えて下さったスタッフの方にも感謝。退化した脳にも活力を与える事ができました。これからもよろしくお願いします。
 カーブスが地域の女性にとって、憩いのサロンであり、スタッフさんからのエネルギーをもらえる場所として、いつまでもそこにある事を願っております。