カーブスでは日々最大で23人のお仲間と一緒にワークアウトしているが、みなさんどなたも幸せそうだなぁ‥‥といつも思う。わたし自身も同じように幸せだと思っている。
 何がそんなに幸せか。「カーブスに行ってみようかな」と思うこと自体が幸せだ。家庭に何か心配事があったり、体に不調があったりすると、なかなかそういう前向きな気持ちにはなれない。健康であってはじめてカーブスに通って頑張ってみようという気になれる。
 さらに思うだけでなく、徒歩にしろマイカーにしろ最寄りの店舗に自力でたどり着けるだけの体力が残っているのも幸せなことだ。
 毎月六千余円の会費を払える経済的な余裕があることも幸せだし、往復を含めて1.5時間を自分のためだけに使えるのもとても幸せだ。
 わたしは60歳まで家事・育児・勤務に追いまくられて、自由に使える時間は無いに等しかった。帰宅後の深夜の持ち帰り仕事も多く、自分で自分を誉めてやりたい気持ちになることも少なくなかった。それだけにカーブスに行くも休むも自分の気持ち次第の現在のゆとりある日々は幸せ以外の何物でもない。
 実母を早く亡くし、結婚・出産・育児、義母と40年余同居していた頃、時間と体力を自分自身だけのために使うなど考えもしなかった。あの頃を思えば、夢のような日々である。
 義母の死後10年ばかり経った頃、カーブスに通いはじめた時夫は「カーブス?!何や、それ」と言った。数年後夫も闘病の末旅立ってしまった。一人になったわたしは夫から「何や、それ」と言われたカーブスに通い続けて10年を越え、記念のTシャツをいただいた。
 10年で何が変わったか自分なりに考えてみると、最も嬉しいのが眠りの質がよくなったことである。以前は寝付きが悪く、やっと眠っても度々目覚め、その度に再入眠に苦労して、翌朝「眠った」という実感がなく憂鬱な日々を送っていた。が、今は尿意で目覚め用を足して再び眠りにつくのはほぼ1回だけ。「朝までグッスリ!」という日も2~3ヵ月に1回ぐらいはある。そんな日の朝はほんとうに幸せだ。「何がそんなに幸せなの?わたし毎日朝までグッスリよ」という健康優良女性には理解していただけないかもしれないが不眠はほんとうに辛いものである。
 わたしがお世話になっている店舗は地下鉄に直結しているショッピングモールの中にあるので行き帰りに買物に寄ることが多く、カーブスメンバーなのに最近見かけない人にバッタリ出会うことがよくある。「お久し振りですね。もしかしてカーブス辞められました?」「ええ、ちょっと‥‥」退会の理由のほとんどは病気・体調不良だ。次に多いのが家事都合か‥‥いつだって女性に皺寄せが来る。
 昨年はコーチがおひとりお母様の介護のために退職された。とても悔しいことだ。
 昔はともかく今のわたしは家族に当てにされることはない。むしろ体調を崩して家族に迷惑をかける可能性の方が高い。「これまで家族のために尽くしてきたのだから最後ぐらいは‥‥」という考え方もあるだろうが、わたしはやはり家族には迷惑をかけたくない。
 そのためにどんな準備をすればよいのか?
 ずばりカーブスである。若い会員さんたちは計測で腹囲や体重の増減に一喜一憂しておられるようだけれど、わたしはそんなことには全く関心がない。わたしの関心は専ら「健康寿命」である。何歳まで他人の世話にならず自立して暮らせるか‥‥。
 息子たちはみな元気で平穏に暮らしている。
 孫たちもすくすく育ってくれている。わたしは今のところ健康で元気なおばぁちゃんでいるが、今後同じ状態を維持できるか気がかりである。なんとか一日でも長くと祈る思いである。いつまでカーブスに通い続けられるかは分からないが、「昨日までカーブスに行っていたのに‥‥」と言われながら逝けるなら、それ以上の幸せはない。