今年の2月にカーブスの会員カードが「ゴールド」になりました。入会してもう5年たつのかと感慨深く思いながら、これまでの歩みをふり返ってみました。
私がカーブスを知ったきっかけは、当時75歳を超えたばかりの友人です。友人と言っても私と20歳以上離れているので、むしろ恩人と言ってもいいぐらいです。その友人とランチをしていたとき、いつまでも若くて元気なので、その秘訣を尋ねました。そのときに教えてくれたのがカーブスです。信頼し、尊敬している友人が勧めるなら絶対にいいに違いない。そう確信してカーブスに入会しました。
私はもともと運動が大の苦手で、運動習慣もありません。加齢とともに体力が落ちていくのは自明の理なので、何とかしなければという思いはありました。加入時にコーチが、「体力が付いたらどんなことができるようになりたいですか。」と尋ねられました。とっさに「大好きなディズニーランドで一日中元気に歩きたいです。」と答えました。これはとっさの答えとは言え本心です。
私は大学を卒業と同時に小学校で教員をしていました。教職はやりがいはあるのですが、体力的にも精神的にも厳しい仕事です。そんな私の楽しみはお盆休みと年末休みにディズニーランドやディズニーシーへ行くことでした。ディズニーのパーク内は広大で、カーブスへ行く前の私はちょっと歩いたらベンチを探して休憩ばかりしていました。遠方から来園しているので、時間いっぱいさくさく歩き続けられたらどんなにいいだろうと思うばかりでした。
カーブスに通い出してから、周りの人に「猫背だったのに姿勢がよくなったね。」と言われるようになりました。子どものころからの猫背が直ったのは、コーチが常に腹圧を意識させてくれるからだと思います。腹圧を入れることで体幹がしっかりしてきたことを実感しました。この言葉でモチベーションが上がり、仕事で忙殺される日常にカーブスで筋トレをするという楽しみができました。ただ、仕事の都合上、時間通りに退勤することは難しく、土曜日は必ず行くが平日は行けたら1回というのがこの当時にルーティーンでした。土曜日しか行けないときも「よく来られましたね。週1回でも続けているから立派ですよ。」とコーチが温かい言葉を掛けてくださいました。ほんの少しの努力でもポジティブに受け止めてくださるコーチの姿勢は、教師として私も見習いたいなあと思ったこともしばしばありました。
カーブスへ通い出して3年目のころでしょうか。ハロウィンシーズンのディズニーランドとシーに初めて行きました。このときは土日の一泊二日の強行軍でしたので、限られた時間に目一杯楽しもうと歩き回りました。一日目の夜、ホテルでスマホの万歩計アプリを確認すると、「23,238歩」という数字が示されていました。以前の私ならがんばっても一日8,000歩ぐらいでしたからびっくりです。これだけ歩いてもまだまだ行けそうな感じで、体力が付いたことをうれしく思いました。このエピソードをコーチに報告すると、「あなた、人間ですか?」と笑って喜んでくださいました。日頃のトレーニングの成果が数値として見えるとうれしいですね。
その翌春、60歳で定年退職となりましたが、まだまだ働けそうなので再任用として残ることになりました。再任用とはいえ勤務時間も仕事量も以前と同じです。1年目は無事勤めることができました。再任用2年目の初夏、夜中に猛烈な吐き気と腹痛に襲われ、病院に行きました。診断は軽度の腸閉塞で、それから10日間ほど入院しました。幸い手術には至らず、点滴と食事療法で回復しました。退院してからすぐに職場復帰しましたが、周りの同僚の手厚いサポートがあり、また元気に仕事をすることができました。
そして翌年、再任用3年目となりました。前年軽い腸閉塞を患ったのと同じ時期、また吐き気と腹痛に襲われ、病院で点滴を受けました。このときは腸閉塞までは至らず急性胃腸炎でしたが、フルタイムで以前と同じ仕事の内容をこなしていくことに限界を感じ始めました。何人かの先輩にも相談し、退職する決断をしました。私の背中を押したのは、ある先輩教師の「知人に無理して3月末まで勤め上げ、4月に亡くなった方がいる。これからの人生を考えたら余力を残して退くことも大切じゃないかな。」というアドバイスでした。「余力を残して退職」というのは、これからの人生をいかに過ごすかということを考える上で大切なポイントです。健康な時間があればまだまだ人生を楽しむことができます。
そして8月末にいよいよ退職をしました。学期の途中にダウンして辞めることになると周りに迷惑を掛けるので、きりのいいタイミングを考えての退職の時期です。退職してすぐは、時間の使い方に慣れることができませんでした。朝起きて、朝食、家事を済ませてもまだまだ時間があります。大学を卒業以来40年間、働きづめの毎日が身に付いて、なかなか退職後の生活に切り替えることができません。朝の仕事が済んだらとりあえずカーブスに行こう。そう思ってカーブスの始まる時刻に合わせて行くと、コーチがびっくりされました。平日の午前中に行ったことはないからです。コーチに退職したことを伝えると、「これからはカーブスが職場だと思って毎日通ってくださいね。」と言われました。この言葉に救われました。退職後、どこにも所属しない不安定感、社会とのつながりが切れた疎外感で、心にぽっかり空洞が生まれたような気がしていたからです。新しい居場所ができたことがうれしくて、ほぼ毎日通い続けました。仕事をしていたら稼げる運動量も新たにカーブスでしっかり稼ぐことができます。カーブスに通うことを軸に新しい生活スタイルができあがってきました。
退職してひと月後、楽しみにしていた退職記念旅行に出かけました。ディズニーランドとシーへの四泊五日の旅です。しかも現職の時は叶わなかった平日の旅行です。今回も歩き回りました。そして万歩計新記録「24,350歩」を達成しました。
このころ、スマホにカーブスアプリを入れました。通った日はカレンダーに丸が付きます。自分の通った回数を把握できるし、ごほうびの丸をもらったようで励みになります。我が子が保育園に通っていたころ、毎朝登園したらカレンダーにシールを貼ってもらっていました。そのときの感覚に似ています。丸の間隔が空かないように意識することができ、忙しくても行くようにしています。
退職して間もなく半年が過ぎます。カーブスに通いながら、今までしたくてもできなかったことにも取り組みました。庭のDIY、甘酒作り、パン作りなどです。カーブスでの筋トレで体力にも自信がつき、この春からまた非常勤講師として教職に戻ることになりました。これまでのようなフルタイムの仕事ではなく、半日勤務を週4回という内容です。やはり社会とのつながりはほしい、でも体を壊したら意味がない。そう考えての選択です。午後を空けているのはカーブスに通うためと自分の楽しみに使うためです。これからの人生を輝かせるためにもカーブスでしっかり体力を付けたいと思います。