「おうちでカーブス」のことは、店内お知らせの貼り物で知ってはいましたが、私は自宅で運動が出来ない人だと思い、カーブスに通うことで規則正しい筋トレを自負していましたので、「おうちでカーブス」には全く興味も無く、まさか自分が利用させて頂くことになるとは、夢にも思っていませんでした。
一昨年のクリスマスイブ、娘から思わぬ電話がありました。「今年のクリスマスプレゼントは、赤ちゃんで~す。7月の始めに生まれる予定なので、応援よろしくお願いします。」私は絶句状態、夫は「えぇ~マジか~。えらいことや。」すでに4月から小学新1年生の女子と4年生になる男子がいます。
色々話しを聞くと、つわりがひどく堕胎手術の日を決めて準備していたそうですが、手術当日の朝、突然娘婿が「やっぱ育てようか。」と言い出し家族会議で話し合い、迷った末に、手術をキャンセルし生むことを決めたそうです。
私に何の相談も無かったのは、私が堕胎を反対するとわかっていたからだと思います。「自分達で産み育てることを決めてくれて本当に嬉しい。私に出来る限りの応援はさせてもらうから、今からしっかりとお腹の子も含め3人の子育てを頑張ってな。」と涙ながらに話したことを昨日のように思い出します。
ショックだったのは、授かった命を簡単に葬ろうとしていたこと、嬉しかったのは、みんなで育てる覚悟に自ら決めたこと。複雑な涙でした。
私はというと、とっくに還暦を過ぎ、コロナ禍に運動不足で2階に上がる体力さえ無くし、カーブスに通い始めて1年ちょっと経っていました。果たして支えになるほどの体力がついているのか、自分の体力に対する不安はいっぱいでしたが、7月までの半年間しっかりと体力作りに励もうと心の中で自分と誓ったクリスマスでした。
娘家族は同じ三重県内でも、車で2時間ほど離れています。一緒に子育てを約束した娘婿ではありましたが、急遽4月から大阪への転勤通達を受け、単身赴任を決めました。いよいよ私達夫婦の出番、重責となり、夫も、私が留守がちになることを理解して、万全の協力体制です。
帝王切開での出産日は7月4日、入院期間も少し長く、2人の小学生の通学準備もあり、私は7月から桑名生活、8月は夏休みに合わせて、みんなで松坂に里帰りとなりました。コロナ禍で面会も出来ず、子供たちの心のケアも含め、慣れない桑名での生活は、それぞれが「ちょっと我慢して頑張る」でした。
6月までは、カーブスの月間目標を15日以上にしてしっかり筋トレ体力作りを心掛け、7月・8月は「おうちでカーブス」の申請をお願いしました。早くから丁寧な指導をして頂きましたが、マシンを使わずにエアーの自己トレなので、「続くかなぁ~」「こんなので筋トレになるのかなぁ~」と不安でいっぱいでしたが、始めてみると、意外にも新しい発見と驚きばかりでした。
マシンの代わりに、ボールとベルトを使うことで筋トレになるというのですが、何だか頼りなくて、時間も含め自分との戦いのように感じました。慣れていないので、最初はボールとベルトの準備が間に合わず、トレーナーのリズムについていけなくて、何度もストップしながら、繰り返していました。
そんなことをしながら、していくうちに気が付いたのは、マシンの時には苦手だった腹圧の入れ方が上達していることです。映像で何度も「ボールにギュッと力を入れて」と言われ続けて、腹圧の入れ方が身体でわかってきた気がします。ベルトでの動かし方も、思っていたよりもかなりキツくて、ゆっくり動かすことが筋トレに良いことを実感しました。
「おうちでカーブス」の時間が家事に追われてなかなか取れないかと思っていましたが、なんと1年生の孫娘が、私より楽しんでとても協力的でした。音楽とリズムが、とても気に入ったみたいです。最後に「今日の筋トレ頑張りました。」とハイタッチするのが彼女の役割です。
私がやる気が無くても「バーバ、早く、早く」と催促されて、嫌々ながらも始めるとスッキリ気持ち良くなるのが不思議な魅力です。たまにボールやベルトを取り合いになるのですが、まだまだ力不足の彼女は、ベルトを伸ばすことは出来ても、ゆっくり戻すことが出来なくて、ゆっくり動かすことで筋肉が付くことを目の当たりにし、大切なコツを教えてもらった気がします。
赤ちゃんが産まれて、なかなか筋トレの時間がままならなくなりましたが、夜、みんなが寝てから洗濯機を回している時間を利用したり、短縮バージョンをしたりと、工夫して、少しでも筋トレを心掛ける気持ちだけは、無くさないようにしました。
今時の赤ちゃんには珍しいようですが、布オムツ派なので、交換回数が多く洗濯物も増えて大変でしたが、娘が「赤ちゃんのお世話は、どうしても中腰が多くて、腰が痛くなるので辛いけど、母さんは平気そうやなぁ~。感心するわ。」と言われてハッと気付いたことは、自分の足腰の筋肉が、しっかりと付いていたことでした。カーブス以外には、さほど運動をしていない私でしたので、カーブスに心から感謝した瞬間です。
店舗に通いマシンに戻るのをいつからにしようかと迷いましたが、行ける回数は減っても、みんなと会えることも楽しみのひとつなので、簡単な手続きで9月から店舗に戻りました。トレーナーからのいつも通りのお声かけが、心に染みました。久しぶりの仲間からの嬉しい言葉も頂き、やっぱりみんなと一緒でのカーブスは良いなぁ~と感動しました。
毎週平日は、子育ての応援にお泊りで桑名に通う日々が続き、来店回数はグンと減りましたが、明るいお声かけをしてもらいながらマシンで筋トレするのが嬉しくて楽しくて、私にとってカーブスは、自分ではままならない現実逃避のようなひととき、大切な心身共に癒しの時間と場所となり、店舗での雰囲気が今まで以上に大好きになりました。
赤ちゃんはスクスク成長し重くて重くて、最近、左手の肩から腕にかけて痛めてしまったみたいで、手を上げることが苦痛で使えないマシンが出来ましたが、回復することを願いつつ、筋トレを続けている今日この頃です。