「ホラ、頑張って!もう少し。その調子、その調子。いいですよ。」
 今日も、笑顔でコーチが激を飛ばす。
 「がんばれ、私。ゆっくりでもいいから。少しずつ。」
 心の中で、何度も呟きながら今日もカーブスで汗を流す。

 2年前、突然、癌の宣告を受け約1年カーブスを休むことになった。
 
 病気を治すことを考えて、病院のベッドで過ごしていたが1か月も経つと足腰ががくがくで、薬の副作用もあって、みるみるやせ細っていった。ベッドから立ち上がるのも、一苦労であった。
 
 また、寂しくて、寂しくてどうしようもなかった。
 
 友人にメールしたり、家族に電話したり、看護師さんに愚痴を言ったりとしていたが、それも一瞬のことで、事が終わればまた寂しくなった。
 
 「体が元気になったら、またカーブスに行こう。」
 そう思いながら、思い切ってカーブスに電話してみた。
 
 「コーチ、寂しいです。励ましてください。」
 なんとも、とりとめのない電話であったがコーチは、電話口で「待ってるからね。病気に負けないで。」と言ってくれて、1週間後に手紙が届いた。コーチ達からのメッセージであった。
 
 「るりさーん。がんばれ。待ってるからねー」
 コーチたちの写真や、イラストがたくさん描かれていた。
 
 それから、数か月毎に手紙は、届いた。
手紙が届くたび、嬉しくて、嬉しくて何度も手紙を読み返しては、
泣いた。「必ず、戻る!」
そう決めて、1年後に戻ってこれた。

 あいにく、コロナが蔓延していた時期で、復帰してしばらくクラブは休みになったが、それでも帰ってきたんだ。という気持ちで早く再開されることを待ち望みながら、自宅でストレッチをしていた。

 ようやく、再開され少しずつ、普通の生活が取り戻せるようになった時、コーチから「戻ってきてくれて、本当にうれしかった。また、一緒に頑張りましょうね。」って言われた。

 私のほうが、コーチにたくさんのお礼を言いたかった。
 復帰しても、薬の副作用で体が辛いとき、病気の数値が芳しくない時、コーチに「私、大丈夫かな。。死んじゃうのかな。」
 って弱音を吐いても、「大丈夫、大丈夫に決まってる。」
 そう励ましてくれる。そんなコーチがいるから私は、今日もカーブスに通う。通っていてよかった-。

 コーチ、ありがとー!