今年の節分で結婚55年を迎えた2人の変化。
 熱いお茶を飲みながら、今日も同じ場所の時間の中で、いつもの変わらない景色を見ながら、何気ない話をしてうなずき、笑って...動かず、届く範囲の中でまた急須に手が触れ熱いお茶が注がれる。
 2人の心の庭に広がる春の花が、穏やかな時間の流れに乗って爺さんのつぶやきが聞こえた。
 「俺が歩けなくなったら、婆様が大変な思いをするだろうなぁ~!いつも側にいるとは限らないから、少しなりとも、自分で歩けてないと駄目だな~!婆様とあんばい良く、2人で帳尻を合わせっこして、生きて行きたいから、そこんとこ、うまい事頼まぁ~」っと爺さんが小声で喋っている。
 
 若い時の生活習慣病で、基礎疾患の厄介な病気を抱え介護保険サービスを受けての生活の中、電動四輪カートが爺さんの足では、楽しめる行動範囲は狭い。杖歩行にも限界がある事を知っているのはこの私。
 爺さんの気持を、私が察してやらねば...。
 
 明日、あさっての事は約束出来ない。今日という日を大事にしないと時間は待っていてはくれないのです。
 そこで定期便の様に通い、元気パワーを貰っているカーブスの8年間。ここで水曜日の1日をカーブス休み"2人のデートの日"と決めたのです。コーチも、お仲間も、口を揃えて「明日はデートの日だから楽しんでね!」っと笑顔をくれる。この背を押してくれている様な気持が楽しみを呼ぶのです。まず2人で、前向きな行動を示し、外に出る事が第1条件。
 
 年令と共に薄れがちな、五感〔視・聴・嗅・味・触覚〕を外に出て取り戻し、自然の外気に触れ、食味も楽しみ、心と体の活性化に繋げ、四季折々の景色に出会い、十分に満足感を味わうのです。
 気分転換は、色々なパターンがあり、自由に楽しめるので、貴重な水曜日は、大切な行動する1日の休み日なのです。
外への半歩は、衰えた心の体力作りの始まりで、更に半歩で1歩の踏み出しは、筋肉作りと繋げて行きます。

 水曜日、声を掛け合い朝のスタート。
 爺さんは、近くの公園に行けば、いつもの顔のメンバーと出会い、休みながらの杖歩行も出来るらしい。私は、川沿を7千歩。元気な御夫婦と競い合ったり、歩調を合わせ、声掛けしたりの出会いも楽しい。
 外に出れば、自分から楽しい事が、見い出せる張合いと達成感が味わえます。待ち合せの、川沿の土手に座り、カートの爺さんと待ち、待たされての合流時間。
 川風にあたりながら、2人してマスクを外し大きく深呼吸。