「何か違うんだわね。体重とかは変わらないんだけど、動けるようになったんだわ。」「まさかの食べたらすぐの洗い物とか?」
彼女は、「それあるある、それよー。」と笑う。カーブスへ通い2年目になる彼女は、フロアが違うけど、会えば体調の話が始まる、ゆらぎ期世代の同僚です。いつもはお互いの不調を認め、最後は歳のせいにして会話が終わっていたのだけど、この会話のひとこまは、衝撃的なものでした。彼女の言った「何か違う」これが私は気になって仕方なかった。何がどう違うのか自分で確かめたいと思ったいなやネットで無料体験の申し込みを始めた。
実はこれ、初めてではない。名前を入れては先に進めなかったこと何度もあった。ママ友に一緒に行こうよとすすめられても、健康の為にお金を使うことがピンとこなかったし、おこづかいが減り、楽しみにしているおとり寄せができなくなるのが逃げ腰になっていた理由であった。
しかし、あの頃とは違う苦しい立場の自分がいた。2年前から更年期障害に苦しんで暗いトンネルから抜け出せず、おまけに脂質異常症も。自分でやれる範囲でやってきていたことはよい結果が出ていなかった。まさしく、負の連鎖のようだった。
(さあ、終った。)簡単一分の申し込みを終えた。(よしよし、やればできるじゃないか!!)
私は、申込みを済ませただけなのに、会員になった気分でいた。もちろん、生活の固定費を見直し捻出し、お取り寄せは変化があったらにしようと自分とのお約束を作った。当日、換気の為に開いている高窓から聞こえるボードを足踏みするリズミカルな音に、聞きおぼえのあるアメリカンポップス、聞きとりやすいコーチの声、扉を開けようとするも、極度の緊張と不安で手に汗がにじんできた。(帰ろうかな、ムリだよ、恥ずかしい、やれないかも、)でも、勇気をふりしぼって扉を開けて、目にとびこんできたのは、「筋賀新年」。笑える。丁寧なあたたかい掲示物に、なぜだかほっとしてしまった。
私、こういうの好き。連想ゲームじゃないけど、ことわざや四字熟語の「筋」付け、「筋」文字入りを、作ってはひとりにやけている自分が今やいる。違った、そうではない。まずは目線の高さに吊るされているマシンの動かし方をおぼえなきゃ、あっ心拍数を計らなきゃ、お水飲むの忘れた、まあ、とにかく慌しいワークアウト、でも、何だか嬉しさで顔が緩む。おっと、腹圧忘れている、これがカーブスでの要になるなと悟り、ボードでも腹圧入ってしまったり。
額から汗が落ちる。汗で髪がうねり出してしまう。でも気にせずおかまいなくマシンに集中する。
すごく気持ちがいい。カーブスマガジンにあった衛藤先生の新たな自分に生まれ変わり 人生をリフレッシュ。
『カーブス』ってまさにこれが実現できるところなんだな。同僚の「何か違う」って私もすぐに共感できるのかもしれない。今日も5時の終業チャイムが鳴るのと同時に、私は頭も気持ちも切りかえカーブスへ向う準備をはじめる。
入賞
「最後のイチ推し」
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