「うっ痛い」左肩に鈍い痛みが...。
腕が上がらない。今までに経験したことのない症状が襲ってきた。何、何これって、まさかこれが50肩というもの?
一番先に頭に浮かんだことは...「明日からカーブスに行けなくなる。」だった。
70にして50肩か。主人や友達の体験談を聞くと、日にち薬で回復までに2年かかるとの容赦ないお言葉。頭が真っ白になるとはこのこと。
何をする気にもならず夕食の支度にかかるが痛い!肩が痛い!しかし右手が使えるから大丈夫、頑張って食事の支度しないと...。フキンもしっかり絞れず情けない。
食欲もなく夕食を済ませお風呂でしっかりとマッサージし、サロメチールを噴霧し、湿布を貼り、痛み止めを飲み、早々に床についた翌朝...何ということでしょう。痛みもなく肩がスッと上がる。あれ程落ち込んだ心の霧が一瞬にして晴れていくのが分かる。
この24時間はいったい何だったんだろう...。原因不明のまま日常に戻れているが、すごい体験が出来たと思える。これこそ筋トレの効果だと感謝する。カーブスコーチにこのことを話すと、我が事のように喜んでくれた。
コロナという人類共通の敵が現れてから今日で一年。二回目の緊急事態宣言が解かれたものの、人々の暮らしは、不要不急の外出自粛、リモート、ソーシャルディスタンス、蜜を避け、静かな食事...等々、疫病への対策は当分続きそうである。
高齢の義母は毎日デイサービスへ通所している為、家族は細心の注意を求められている。カーブスが唯一の楽しみである私にとっては悶々とした日々。家事の合間にストレッチやフラフープ回したりするものの...カーブスでコーチやメンバーさんの顔見ながら楽しく筋トレしたい。
そんな中、ある日、右手首に違和感が...数日後には左手首も痛い。整形外科を受診し、レントゲン検査や初体験のMRI検査の結果何と、損傷が診られるとのこと。手術の必要があると...身に覚えのない診断に困惑しながら義母の介護が頭をよぎる。今まで、健康そのもの、元気でパワフルな日常、高い目標を掲げ、ストイックに鍛え「成りたい自分になる為に」カーブス通いを日課としていたのに...。
とにかく義母を預かってもらえる所を探さないと手術ができない。医師にこのことを告げ手術日未定のまま帰宅し、それからの1ヶ月余り、主人と相談しながらケアマネさんを通してあちこちの施設を探したり、主治医の診断書や意見書等々依頼したりとあらゆる手段をとり、やっと老健への入所が決まったものの、98歳の義母は自宅を離れたことがなく、私がこんな事になったばっかりに不自由で淋しい思いをさせることが申し訳なく心苦しい。
健康な身体を目指し毎日毎日頑張った筋トレ。良かれと思い頑張りすぎ、身体に負荷をかけ過ぎたのかも......裏目に出てしまった。何事も程々に...猛省している。
今、私は、今まで生きてきた人生で一番落ち込んでいる。悔いても悔いても悔やみきれない。この先、どれくらいで完治するのか...半年?一年?以前のような元気な身体に戻ることができるのか...。あれほどポジティブ思考だった私が、これほどネガティブに...
まさしく、青天の霹靂とはこのことなり...
お産以来の入院に戸惑いながらも入院グッズも完璧に揃え、家事の経験のない主人の生活全般の段取り...等々心配は尽きない。
最終の診察予約日を迎え、手術日を告知されることを覚悟しながら診察室へ入る。
「手術はしたほうがリスクがあるからしないでおきましょう。」
一瞬聞き間違えたのかと思い、聞き返すと...。
「手術しても後々のリスクのほうが高くなるから、手関節固定装具を利用して様子を見てみましょう...」......ここ数ヶ月の緊張が解けていくのを覚える。
最初の診断は何だったのか...気が抜けた状態で帰宅し主人に報告。「良かった良かった」と喜んでくれたものの、私自身何かスッキリしない。喜ぶべき筈の結果だが...。両手首に装具をつけ固定していると、日に日に痛みが和らいでいくのがわかる。この調子で回復すればカーブス復帰も遠くない。
「成りたい自分になる為に」
筋肉を休ませながら、無理せずコツコツと...。欲張らず...。急がば回れ。
佳作
「どんでん返し」
カーブスって
どんな運動?
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