令和2年3月末に定年退職をした。定年後は、今までできなかった事をしようと思っていたが、コロナ禍における緊急事態宣言もあり、やりたいこともやれない状況であった。
友人から、カーブス入会を誘われていたが、スポーツジムでのコロナクラスター発生等のニュースもあり、ためらっていた。
コロナ禍が落ち着きを見せていた10月、「カーブス1ヶ月無料体験」のチラシが目に止まった。「コロナも落ち着いていることだしやってみようか。」と思い申し込みをした。体力測定があり自分の体力、筋肉量のなさに愕然とした。というのも退職後は、コロナの自粛期間中でも、ほぼ毎日1時間弱のウォーキングを続けていた。歩くことが健康には一番良いことだと思い続けていたので、「毎日歩いているのに、なぜ...」と思う気持ちがあった。1ヶ月無料ということもあり、当日入会を決めた。それまで、スポーツジム等に行った経験もなくマシンの使い方も分からず、コーチに教えてもらいながら、半信半疑でマシンを動かして見た。初めは、無理をしない程度に週1回程度通うことにした。
11月は、マシンの動かし方を覚えることで精一杯だった。そんな時、実家の母が急に動けなくなってしまった。病院へ連れて行った所、腰椎の「圧迫骨折」の診断が下り、即入院になってしまった。元気だった母の入院にショックを受けた。私の両親は、仕事を辞めてからは、毎日の散歩を日課としており、80歳、90歳になっても元気に過ごしていた。毎日歩いていれば、生涯元気で過ごせると思っていた。歩いていても「筋肉は衰えていく」ということを思い知らされる出来事だった。
12月に水俣市が主催する「体験型健康医学教室」に申し込みをして参加した。そこで筋肉には、速筋と遅筋があり加齢により衰えるのは速筋である。歩く時に使う筋肉は遅筋で、歩いていても速筋は衰えていく。そして最初に衰えるのが大腿四頭筋であると言うことを学んだ。しかし、筋力トレーニングをすることで、衰えた速筋を鍛えることができるということも学んだ。それまで、筋トレが大事だと聞いていたが、それほど重要だとは思っていなかった。歩いていれば筋トレをしなくても、筋肉は衰えず健康で長生きできると信じていた。まさに目から鱗の学びであった。
母の骨折入院と健康医学教室での学びが、私の筋トレに対する認識を大きく変えた。
それまで、カーブスで何となく動かしていたマシンも、正しい動かし方を自分からコーチに尋ねたり、使う筋肉を意識して動かすようにした。運動後のストレッチも伸ばす部位を意識してやるようになった。12月からはワークアウトに週3回通っている。
筋肉量が少ないので「筋肉量アップ」を今年の目標にして、頑張っている。筋肉量はすぐには増えないと思うが、日々の積み重ねが大事だと思い、自分自身のために努力している。
20年後、30年後も、元気で活き活きと歩いている自分の姿をイメージして、これからもカーブスに通い続けたいと思う。
入賞
「筋トレの大切さを実感した出来事」
カーブスって
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