それは一枚のチラシから始まった。桜の花びらがハラハラ舞い散る頃夫は永眠した。周りから色はなくなり、音は消え、唯一人身を縮め空虚さに耐える日々。それでも脳の一部は働いていて考えるのは自死する事ばかり...。「どこでどのようにして...」考えはまとまらずただ「娘たちに迷惑がかかる」と自責の念に駆られ、それ故に苦しみは尚更増した。
生きるとはこんなに辛く残酷なことなのか...。そんなある日娘が持って来たのがカーブスのチラシだった。元々運動好きの私を知っていて「行ってみたら...。」と、すすめてくれた。このままでは駄目だ。今の自分をどうかせねばと出口のない暗闇でもがいていた。そんな胸中にあって死ねないのなら生きねばならない。生きる為には健康が第一。迷いを吹っ切り意を決してカーブスの戸を開けた。
車で15分位の近場も良かった。しかし色々不安もあった。例えば人々の輪に入れるだろうか。全然大丈夫だった。行ってみるとスタッフの方々の明るさ優しさに安堵した。私の辛い気持ちも聞いてもらえ「一緒に頑張りましょう」と受け止めて下さった。更にはマンツーマンでの指導もして下さりたちまち好きになった。初めは一日置きだったのが次の日が待ち切れず毎日通うようになった。
教室の中にも色々工夫がなされていた。目標、体験談、効果について等々壁一面に貼られている。スタッフの方々のご苦労がまばゆい感じだ。この3月1日には昨日と違ってシートや壁紙、掲示物の一切が春色に衣替えされていた。一夜でなさったんだ。と感動すると共にウキウキした気分になった。
扉を開ければすかさず「○○さんお早うございまーす♪」帰り際には「○○さんお疲れさまあ(^^」スタッフの方々の声が響く。それも下の名前でフレンドリーに...。最初は「ん!?」だったのが今では名前を呼ばれると単純に嬉しい!ちょっとした変化にも気づいて下さる。例えば「髪切ったね」「私と同じTシャツだね」「元気だね」あちこちで聞こえる。こうした目配り気配りにもテンションが上がる。お陰さまであんなに重たかった心が軽く元気になった。
心が元気になれば自ずと体も元気になった。通い始めて2か月余りになる。先ず心が、腰痛が、肩こりが、長歩きがと体力の増加が確実に変化している自分を感じる。思い返せば私も5年前にくも膜下出血で倒れて大手術をした。周りの人々の心配をよそに何の後遺症もなく生かされた。そんな大事な命を粗末には出来ない。それにはカーブスを続けしっかり筋肉を付けて健康を維持することだ。
カーブスの一枚のチラシは私に生きる力を与えてくれた。感謝の気持ちの隅っこに胸が痛む時がある。夫はまだ生きたかったであろうに私だけ楽しんで良いのだろうか...?。涙が流れる。Nさん(夫)ごめんね。私がそっちに行くまで隣の席は空けといてね♡。こんな日々を繰り返しこれからも大好きなカーブスを生きがいに頑張るぞ。
佳作
「私の生きざま、生きる道」
カーブスって
どんな運動?