今から4年前のこと、私は64才の秋に看護師という仕事をやめました。まだ私にも看護師としてやれることがあるかなあ...と仕事に対する未練はありましたが、それには体力も要し、日進月歩のごとく進む医療の世界、いさぎよく、きっぱりと身をひこうと思いました。その頃私の子供達は成人し、それぞれ家を出て自立していました。さてここからは、あんなにバタバタしていた毎日から解放されて、時間がすべて自分のためにあるという夢のような日々のはじまりです。大好きな新聞もこれからはゆっくりと読めます。私は三男二女の子供を授かり、育児中はいつも体を動かしていました。一番下の子が3才になった頃から、仕事にも徐々に復帰し、職場では頭をフルに回転させながら常に動きまわる毎日でした。私は小さい頃から運動は苦手でしたが、子育てとその後の職場復帰の間に体はかなり動かしているのでそれなりに体力はあると思っていました。整形外科に勤めていましたので骨密度を測る機会があり、その時の数値がとても良かったので、たくさん子供は産んだけど意外と骨は大丈夫だったんだという変な自信もありました。「最高だなあこれが定年退職後の生活かあ...」そう思ってのんびりと暮していました。そんな毎日が少し続いた頃、まず腰が痛くなり、又右の膝関節が痛み、おまけに右の股関節にも痛みを感じるようになり、それぞれの痛みのために思うように歩けなくなってきたのです。五十代の半ば頃から、右膝の変形性膝関節と診断され、痛み止めを服用したり、又、腰痛があるため仕事の時は腰のベルトを着用していました。その頃の色んな疲れが出たのかもしれません。「あぁ、これからの人生楽しいことがいっぱいなのに思うように歩けなくなるなんて悲しいなあ...」と思いました。そんなある朝、新聞を開くと一枚の折込み広告が目に入りました。
その紙面には人の脊椎が大きく描かれてあり痛みは大丈夫ですか?筋トレは大事ですよという文が私に語りかけてきました。それはカーブスの無料体験の広告でした。書いてあった電話番号に私はすぐ連絡をとりました。
スタッフの方が優しく電話に出て下さり、私はすぐカーブスの体験を受けることになりました。カーブスの中に入ってみて私は円形に並んでいる、たくさんのマシーンにびっくりしました。そしてそこではたくさんの女の人達が楽しそうにマシーンを動かしたり、ストレッチをしているのです。そして店内には、かろやかなポップス系の音楽が流れていました。私はマシーンなどと言うものはトレーニングセンターなどで若い人が動かすものだと思っていたので、自分には場違いの所のように思いました。対応してくれたカーブスの店長さんに「皆さん私よりも若い人ばかりですねぇ...」と言うと「いいえ皆さん銭谷さんと同じ年位の方々ですよ」といってくれました。「Tシャツの色も皆さん若いですねぇ」と言うと「カーブスに通われているうちに皆さん服装明るくなってくるんですよ」と店長さんが笑いながらおしえてくれました。そのやりとりのあと私にとってショックなことがありました。店長さんが両手を胸で交差させてイスから片足ずつ立ってみて下さいと言うのです。店長さんが軽々と片足ずつスクッと立って見本を見せてくれました。それならば私も...と思ってかたちだけは取ったのですが、いくら頑張っても、イスから一ミリも立つことは出来ませんでした。とてもショックでした。私の筋力はかなり落ちていたのです。そのあとに体のチェックがあり、体脂肪率も高く、体年齢は66才と、実年齢よりも高いということを知り、これはカーブスに通うしかないと決心しました。それから、通いはじめて、あっという間に四年間がたちました。四年の間には父の介護と死、娘の出産と孫の世話などが重なり、週に一度位しか通えない日が続きました。それでもスタッフの方は「続けることが大事なんですよ」といつも励ましてくれました。「膝の痛みはどうですか?」と声をかけてくれて、なるべく上半身の方を鍛えるマシーンから先に入れて下さいます。
通いはじめた頃、無理だと思うマシーンはよけてまわって下さい。無理はしなくて良いですよと声をかけてくれました。通って二年程たった頃でしょうか、あれ程痛かった膝や腰の痛みが感じられなくなったのです。本当に「あらっ」という感じに痛みがなくなったのです。私が嬉しそうに「なんか最近痛みがなくなってきたんです」と言ったら、スタッフの方は「良かったですね。それは筋肉がついてきて関節を支えてくれるようになったからです」と自分のことのように喜んでくれました。カーブスのスタッフの方々はいつも明るくそしていつも優しいのです。そして年齢を重ねる程、人の体には筋肉が大事であり、筋力は何才になっても持続でき、また増やすことも出来るということを実感してそのことをいつもメンバーさんに語って下さいます。
私は看護師としてデイサービスで働いていたこともあります。でもカーブスのスタッフの方みたいに、いつも明るく優しく患者さんに接していたかなぁと反省する時があります。歩行訓練などの時に転倒しないようにより添って一緒に歩くことはありました。でもそのフロアーに足の筋肉をつける、少し優しい力でも動かせるマシーンが一台でもあったならと今は思います。先日、カーブスに通っていて良かったなあと思うことを書いて下さいとカードをわたされました。私は今日行く所があって嬉しいと書きました。カーブスのスタッフさんやメンバーさんと会い、その後にスーパーに寄ったりするので、私は美容院に行って髪をきれいにしたり、服装もおしゃれをします。高齢者には今日行く所があるのは大事であると言われています。私もそう思います。細々とした歩みでしたが4年間がたちました。私はあきっぽい性格で何事も長く続いたことはありません。それは主人も子供達も知っていると思います。運動の苦手だった母さんがカーブスに通って4年も続いている...そのことは子供達もびっくりしていると思います。何よりも私自身がびっくりしています。これだけは続いているよと胸を張って子供達に言えること、それがカーブスです。今年のはじめに体のチェックがありました。4年の間に体重が5kg減り、体年齢は実年齢より3才若返っていました。数字の上でも若くなれるのは嬉しいことです。マシーンを動かすあい間の脈のチェックで「うん、ちよっと頻脈だけどリズムは乱れてないぞ」と自分の脈を評価しています。又、まだそんな場面に会っていませんが、カーブスにはAEDが備えてあるので、もしも具合の悪い人が出たら私の出番もあるかなぁ...などと勝手なことを考えながらマシーンを動かしています。
カーブスに出会って、またしっかりと歩けるようになり、今日ゆく所があるために、私の楽しみは続きます。時々新潟に帰ってくる子供達や孫達に「おばあちゃん、いつまでも元気で可愛いね」と言われることが私は嬉しいのです。そしていつも車でカーブスまで送ってくれる主人のためにも、これからもおしゃれで若々しい奥さんでいたいと思っています。「陽子さん、こんにちは」と声をかけて下さるスタッフの皆さんの明るい声に、今日も私は元気をたくさんいただいています。
佳作
「私が子供達に自慢出来るたった1つのこと」
カーブスって
どんな運動?