佳作
「カーブスが私に未来をくれた!」
■さあて、あしたは?
幼い頃からの私の口癖「さあて、あしたは。」が、今は、「さあて、明日はどこでカーブスに行こうかな。」に変わっています。私は、毎晩つぶやきながら明日の予定をメモします。65歳の誕生日を過ぎるとうっかりミスも増えます。手帳とカレンダーの予定を見て、スケジュールを再確認するのです。その時どこでカーブスに行けるかを決めます。文庫活動や叔母の介助、草取り、ウォーキングの時間も調整しているうちに、ぼーっとすることがなくなりました。これも、1年前カーブスに誘ってくれた友達のNさんのおかげです。
■カーブスとの出会い
「一人でぼーっとしてるんでしょ。体操教室においでよ。」と10年来の友達のNさんに声をかけられたのは1年前、2014年の秋でした。
その年の8月、つれあいを看取りました。7月に病気が分かったときはもう末期ガンだったのです。あっという間の旅立ちでした。
つれあいは、毎年10月の連休に開催される「行橋~別府100キロウォーク」への参加をライフワークにしていました。私も、退職後はまってしまい一緒に参加するようになりました。その年も、大会に向けて練習していました。入院しても筋トレを始め、看病に来る私にも「ちゃんと歩いているか。」と言う始末でした。送ったあと、10月まではつれあいの分まであるかなきゃと気を張っていましたが、大会後は抜けたような日々を過ごしていたのです。そんな時、声をかけてくれたのです。でも、あまり家を出る気になれなかったので聞き流していました。
すると、二人で食事会をしているときに、カーブスのことを詳しく話してくれました。そして、「12月に体験コーナーがあるから、その時おいでよ。」と少し強引に誘ってくれたのです。きっと、私の落ち込み方がひどかったのでしょうね。初めて一人の生活になった私は、毎日の食事も適当になり、起きるのも昼近くになったりしていました。身なりも構わない日も多く、家から出ない日もありました。誰とも話さない日もあったのです。
12月になって、友達と一緒にとりあえず教室をのぞきにいきました。友達は慣れた様子でマシンをスイスイ動かしていました。職場で一緒だったときはそれほど運動が得意な様子ではなかったのにと感心しました。お洒落な彼女がますます輝いて見えました。私は、その日のうちに入会しました。
■目標はどうします?
5回の体験がすむ頃、コーチから「目標はどうします?」と声をかけられました。初めの目標は「姿勢をよくすること」にしました。猫背に加えて左右のバランスもよくなかったからです。もう一つ「月に12回以上通う」という回数の目標も決めました。
目標が決まると、根が真面目な私はめちゃくちゃ頑張りました。学生時代を思い出して、30秒のワークタイムには、30回を超えることもしばしばでした。ところが、力の入れ方が間違っていたので、肩や膝を痛めてしまいました。休もうかと思っていたら、コーチが痛みに合わせて丁寧に指導してくれました。痛めているのに運動して良いのかと不安でしたが、やってみると意外に気持ちよく、不思議と痛みも和らいでいくのでした。痛いからと言って動かさないでいると返って動けなくなることが分かりました。それからは、マシンの特徴に合わせてゆっくり効率よく動かすようになりました。また、ボードでの有酸素運動の大切さも教えてくれました。他のメンバーさんからリズムに乗った動きも教えてもらい楽しくなりました。うっかりおしゃべりに夢中になっていると、「腹圧!背中を伸ばして!」とコーチがそっと声をかけてくれます。コーチはちゃんと私の目標を覚えてくれているのだと分かりました。
■チャレンジ!
カーブスに通うようになって3ヶ月、もっとチャレンジしたくなってきました。ちょうど、高速道路の開通記念マラソンが目にとまり、「参加することに意義がある」ということで、3キロに応募しました。毎日の練習にも熱がこもります。カーブスから帰ってくるとウォーキングコースを走ります。だんだん足も上がるようになり、呼吸も整うようになりました。そして、完走です。しかも、19分20秒で、目標タイムを40秒も切ることができました。
次の目標は、100キロウォーキングでした。つれあいの娘もいなくてどれだけ歩けるのか分かりませんが、毎日5キロの練習を続けました。コーチにもこっそり教えました。すると、なんと、もうひとりチャレンジしている方がいたのです。思い切って、100キロ記念Tシャツを着て行きました。有言実行の方が応援してもらえることに気がついたからです。何日か経って、チャレンジャーのYさんに会うことができました。それからは、二人で声を掛け合うようになりました。
10月の大会当日、それぞれマイペースで歩きます。彼女はとても速いのでスタートから違います。私はスローで休まないタイプの歩き方です。途中の食事やトイレ休憩で大丈夫でした。でも、マイペースとはいえ遅すぎてチェックポイントにぎりぎりのタイムで何度も諦めかけました。そのたびに彼女が頑張って歩く姿が浮かんできて、力が湧いてきました。そして、制限時間には19分オーバーしましたが、26時間19分で完歩することができました。(後で完歩者一覧表を確かめると女性高齢者50位以内でした!)おまけに、なんとマメも破らず体も異常ありませんでした。本当にカーブスの友達やコーチのおかげでした。嬉しくて、完歩証をカーブスに持っていくとみんなで喜んでくれました。
なんだか力が湧いてきて、次の目標は無謀にも12月の5キロマラソンにチャレンジです。自分でも信じられないほど力まずマイペースで練習も出来ました。スロージョギングなのに、まずまずのタイムでした。本番は、もちろん楽しく完走しました。タイムも34分55秒でした。
何という一年間でしょう。気が付くと姿勢も少し伸びています。ひざの痛みも和らぎ、階段の上り下りもすいすいです。毎日のウォーキング5キロのタイムも短くなりました。おまけに、気分も明るくなり、無理しなくても読み聞かせ活動が笑顔で楽しくできるようになりました。
そして、元気に65歳の誕生日を迎え、たまに来る8人の孫とも外で元気よく遊べる幸せを味わっています。本当に明るい毎日、明るい未来をありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
カーブスって
どんな運動?