「トミ子さん、お帰りなさーい」と大きな声で、にこやかにコーチの皆さんに迎えられると、その日の疲れも悩みも吹きとんでしまう、カーブスとは不思議な所です。八十五歳になった体の弱い私にとって、すばらしいオアシスなのだと思っています。
子供の頃、お年寄りは遠いところの存在で自分とはなんの関係もない世界の人と思って、先のことを考えることはなく、ましてこのような早さで日本が高齢化社会になり、自分がその中の一人になるとは想像もしませんでした。私は若い頃から心臓の僧帽弁と肺動脈弁の閉鎖不全がありますが、当時は何の自覚症状もなく至って元気で、いろいろな事に挑戦し、携さわってまいりました。
しかし、六十歳を少しすぎた頃生活に大きな変化があり、そのストレスが引きがねになったのでしょう。心臓の発作を起し、入退院をくり返すようになりました。その度に体重が減り四十キロを切ってしまいました。体力、筋力、気力が目だって落ち込んで、その上に皮膚のつやもなくなり、シミが急に増え目立つようになりました。また具合が悪くなるのではないかとの不安が、いつもつきまとっています。その弱い心から消極的になって、何事も必要以上に甘やかしている自分に、ふっと気がつきました。
何とかこの気持を脱したいと思っていた時、家のすぐ近くに女性だけのフィットネス・クラブ「カーブス」があることを知りました。一人で行くのは勇気がいりましたが、思いきって見学に行ってみました。コーチの皆さんは優しく、親切でとても明るい雰囲気に感動。なんの不安もなく、こゝなら私もたのしく続けられると、早速入会いたしました。
カーブスと出合って三年目の二十六年の夏の事、台風が去ったあと、植木が心配で庭へ出たとたん、ぬれた土に足をとられて仰向けに転んで、足腰を思いきり打ちつけてしまいました。しばらく動けずそのまゝ倒れていましたが、おそるおそる立ち上ってみたところ、何と歩けるではありませんか。近くの医院で診察していたゞいた結果、骨にはヒビも骨折もなく異状なしでした。カーブスでの運動で体力、筋力がついたおかげと感謝々々です。コーチの皆さんも一緒に喜んで下さいました。
国立循環器病研究センターの主治医の先生には、二十年以上お世話になっています。二ヶ月に一度定期的に行っていますが、先日も先生の「運動何かしていますか」との問いに胸を張って「カーブスへ行っています」の答に「あゝ、それはいい。一日おきに頑張って行きなさいよ」と大いに賛成、後押しをして下さいました。カーブスを理解していたゞいていると知り、とても喜しく思いました。
入会して五年、体調に合せて急がず、あせらず、人と比べず、年令も病気も吹きとばして、これからも継続こそ力と頑張って、このよき輪を広げていきたいと思っています。
佳作
「カーブスは私のオアシス」
カーブスって
どんな運動?