更年期をいかに乗り切るか?と考えて、当時最先端だった着付けの道へ入ったのが40代。自宅や、出張教室で、着付け講師をしながら、メイクアップアーティストの資格も取得しました。その後は、ファッションショーのモデルや、結婚式場での花嫁のメイク、カツラ、着付けなど美に携わる世界で、忙しいながらも充実した日々を過ごしていました。


 けれど、そのような立ったり座ったりの仕事を30年以上続けた結果、膝を痛めてしまい、整形外科での治療や、プールでの水中歩行などで痛みをやわらげていた頃、ちぎり絵の展覧会で和紙の魅力に取り付かれたのです。寝食を忘れるほど、製作にのめりこみ、俳句、野草の会、カラオケなど、それまでの趣味を後回しにして熱中するうち、市の要請で地元の中学校にも教えに行くようになりました。


 再び明るさを取り戻せるかと思っていた矢先、夫の容態が悪くなり、4年余りの闘病の末、天国へと旅立ちました。その後は、もう自分は一人ぼっちなのだという寂しさと、長年の看病で悪化した「変形性膝関節症」で心身とも疲れ果てていました。加えて、老人性難聴で、人の集まるところでの会話が億劫になり、最終的には外出することも難しく、家の中だけを松葉杖で移動する生活が続き、ついには、欝のような状態になってしまったのです。


 年齢、体力的なこともあり、医師は手術に対し、二の足を踏まれましたが、このままでは車椅子生活になりかねないと思い、両足手術を決意しました。そして手術を無事終え退院し、初めて押し車で散歩に出てみると、土を踏みしめる足の力がまったくない!こんな状態で、ひとりで生活できるかしら・・・・・・どうしよう・・・・・・歩くのが怖い・・・・・・と、不安でいっぱいになったのです。


 カーブスに出会ったのは、心焦りながらも、術後3ヶ月経った11月の頃でした。長尾チーフに長い長い話をした後、少しステップボードをさせてもらいました。「怖い怖い。これはまだ私には無理やなあ。自信ないわぁ。」けれど、コーチの心強い後押しに勇気付けられ、とにかくやってみようと、即入会を決意し、猪突猛進の私の性格を知っている娘には、「くれぐれも無理しないで、ぼちぼちしてね!」と、釘を刺されながら、私のカーブスライフはスタートしました。


 まず、ステップボードを主に、あまり負担のかからないマシン1台と、ストレッチから始めるうち、押し車から杖で通えるようになり、3ヶ月ほどでマシン全てを1周できるようになりました。こんなに早く良くなるなんてー、と本当に嬉しく、筋力をもっとつけてしっかり歩けるようになろうと、さらに一生懸命に頑張り続けました

 けれどそれが裏目に出て、8ヶ月も過ぎた7月の初めに、左足に違和感を感じ始めたのです。これはまずい・・・・・・と、自分で下半身のマシンを中止し、半月後の定期健診で、主治医に相談したところ、全ての運動にドクターストップをかけられ、私は地獄の底に突き落とされたような気持ちになりました。「せっかくここまで歩けるようにしてもらったカーブスを辞めたくない。続けたい!」1ヶ月ほど一人で悶々と悩みましたが、やっぱり続けよう!!と決心しました。
 コーチにその経緯を報告して、ステップボード、ストレッチを中心に、原点に戻ろうと話し合いました。以前のように、がむしゃらにマシンの回数をこなすことを控え、それぞれのポイントを意識しながらゆっくり鍛えることを約束しました。再開して4ヶ月目に、やっと1台下半身のマシンを入れてもらい、ようやく現在、あと2台を残すところまで戻りました。今は、あせらずに体と相談しながら、長く楽しく、またいつか全部のマシンを回れるようになりたいと思います。


 先日、米寿のお祝いにと、子供たちが計画してくれた札幌の雪祭りと、定山渓温泉の旅に行くことを目標に、コーチたちの指導のもと、トレーニングに励み、無事に帰ってきました。旅館では、支配人のお心遣いで、米寿のお祝いとして、金襴緞子の座布団、じんべえ、烏帽子を着せてもらい、金粉入りのお酒で乾杯、撮影、思わぬサプライズに涙うるうる。
 子供たちとカーブスに感謝感謝、の一生の心に残る旅となりました。


 欝になりかけていた私が、杖なしで歩けるようになったのも、夢にも思わなかった階段の上り下りが足を交わしてできるようになったのも、カーブスのおかげです。まだ入会して1年4ヶ月しか経っていないのに、友人からは姿勢が良くなった、若々しくなった、笑顔が素敵!!と色々なほめ言葉まで頂戴するこの頃です。また、薬を飲まないと寝られなかったのに、いつの頃からか薬を忘れて眠るようにもなりました。食事にも気を配り、再びおしゃれにも気を向けるようになり、両耳補聴器を入れることを決心したら、外出が苦にならなくなりました
 こんなに毎日が楽しく輝いて、前向きな考え方になるなんて嘘のようです。絵手紙、麻雀、童謡の会、庭弄りと趣味の世界も広がり、孫たちからは「アポ取らないと、おばあちゃんには会われへんなあ」と笑われています。今はiPhone5にも挑戦中!
 また俳句も復活しようかな?なんて、やる気まんまんです。今の自分が大好きです。時間を作ってカーブスに行き、明るいコーチ陣、カーブスで知り合ったたくさんの友人たちから笑顔と元気をもらって、るんるん気分で帰ってきます。


 88歳、老いて尚こんな「幸せ」があったんですね。健康に歳をまだまだ重ねたいから、カーブスを続けます。"体が変われば心が変わる。心が変われば毎日が変わる。毎日が変われば人生が変わる。"いい言葉ですね。私の人生訓にしています。一期一会、感謝です。