Kコーチが無事に出産され、カーブスに復帰した。
翌週には、もう私たちの名前を呼んでくれている、さすがだ。
小柄ではつらつした姿に、わたしは当然、独身だと思っていた。わたしはかつて、妊婦さんを支える助産師という仕事をしていたのに、職業的感が、まったく働かなかったのだから、恥ずかしい。
コロナ禍で三年、病院勤めの現役後輩たちが、カーブスのメンバーに加わった。最前線で病気と戦ってくださった功労者たちだ。麻美さんは(仮名)今日も、夜勤明けなのに笑顔で会釈してくれる。
でも今年になってもまだ、エアースクワットだ。看護や介護には腰を痛めている人が多い。私は、赤ちゃんを取り上げる時の、中腰姿勢がつらかったな。
カーブスに入って今春で五年目。つらかったギックリ腰に、いまは無縁の生活をしている。
でも意識はしていなかったが、高齢者枠に入ったと、思う場面が増えてきた。
書類を記入するときは、耳元で係の方が、年号と日付をささやいてくれる。
スーパーでは店員さんが、重い箱をひょいっと、カートに載せてくれた。
支えられる側になったのだと思う。
わたしがここに来る理由、しいて言うとすれば。
支えてくれるみんなの肩に、寄りかかり過ぎないためにかな。