今日も、仕事が終わってから車を走らせ、午後6時20分頃にカーブスに滑り込む。ギリギリセーフ!1階にある店舗の扉を思い切り開けると、すぐにコーチの明るい声が私の耳に飛び込んで来る。
「ゆかこさん、今日も来れましたね!」
コーチの何気ないこの言葉には、私にとってカーブスとの強いご縁が刻み込まれている。そして、私にとっては、カーブスも、ほかの運動も、人との強いご縁で結びついているのだ。ものすごくありがたい。
私は、2021年の初夏にカーブスに入会した。入会は二回目。一回目の入会の後、約4年後に退会したのは、心の病を患ったからだ。そして、2022年の現在は、受診は続けているが、服薬はしていない。心身の調子に波はあるが、だいぶ自分でコントロールできるようになってきた。笑顔も増えた。コロナ対応のことがあるので、他のメンバーさんと大っぴらにはおしゃべりできないが、ちょっとしたやりとりを楽しんでいる。
一回目の入会の頃、2018年の夏以降は、とにかく体調が悪かった。当時はまだ心の病を自覚していなかったが、睡眠は、眠れないわけではないが、寝つきが悪く、熟睡できた感じがしない。食欲は落ち、食べてはいるが、どれも味気なく感じる。仕事にもかなりミスが目立ち、自己尊重感は限りなく低かった。
一回目の退会は2018年の秋。受診で心の病がわかり、当時はカーブスには月に3回ほども通うこともできなくなっていた。でも、私が「仕事が辛い。カーブスにも行けない」と自責の念にかられても、コーチは優しかった。私は、最終的には退会してしまったが、コーチは一貫して気持ちに寄り添ってくれた。嬉しかった。
やがて、受診と服薬で心の病は2019年の途中に寛解して現在に至る。ただ、すぐにカーブスに戻ったわけではない。私は、カーブスに通うのをやめたことで、運動の習慣が失われていた。しかも、コロナ関連の様々な自粛のことも追い打ちをかけ、カーブスに通っていた頃よりも10kg近くも太ってしまい、再び自己尊重感が失われようとしていた。カーブスに戻って運動したい、コーチにも会いたいと思う一方で、太った私を見られてしまうのは恥ずかしかったし、すぐ決断できない。
そんな私を見かねた「筋トレの師匠」(ママ友の幼馴染み、前職はスポーツトレーナー)が、「ゆかこさん!一緒に『宅トレ=自宅でのトレーニング』しましょう!」と誘ってくれた。スクワットも腕立て伏せも、最初は全然できなかった。でも、師匠の愛のあるアドバイス(時にはスパルタ...)の効果もあって、ちょっとずつできるようになった。嬉しいし、やる気も出る。師匠のお陰で、宅トレの効果が出て、食事の内容も見直して、積極的に水分補給をしたり、睡眠時間を確保したりを頑張った。すると、なんと一年ほどで15kg近くも体重を落とすことができたのだ。体脂肪も10%以上減った。
でも、2021年の初夏、筋トレの師匠が他県に異動することが決まった(現職は企業の営業職)。かなりショックを受けた。せっかく健康的に痩せたのに、師匠がいなければどうやって心身の状態を維持したら良いのか。
ただ、それがきっかけとなり、カーブスの二回目の入会を決めることになった。やっぱり「ピンチはチャンス」は本当だと実感した。
何年間もブランクがあってお店に電話したのに、コーチは私の申し出を喜んでくれた。しかも、偶然にも、一回目に私が入会した時の手続きをしてくれて、しかも退会の手続きもしてくれたコーチが電話に出たのだ。二回目の入会について、親切に、丁寧に説明してくれて、その電話で契約手続きに訪問する日も決めた。コーチはいつでも気持ちに寄り添ってくれることを実感した出来事である。
私の二回目の入会は、知人の中でも、秋田県内・県外の両方で、まだ知らない人の方が多い。二回目の入会からもうすぐ一年が経つ。それをきっかけに、秋田県内では、最初の入会の時に誘ってくれた人に手紙を書こうと思う。一回目の退会だけ知らせているので、できれば早めに手紙を書きたい。
そして、他県では、仕事で一度だけ関わって、それ以来ずっと年賀状でやりとりをしている人に手紙を出そうと思う。青森県でカーブスを続け、メンバーさんとも仲が良くて、コロナでの自粛が呼びかけられる前は、一緒に旅行も楽しんだようである。
2022年の私の様子を、本当に包み隠さずお伝えすると、ストレス発散のために毎日のようにコンビニでお菓子を買い食いするのが現実だ。特に、年度末と年度初めの食欲がどうにも抑えられない。でも常に心に留めていることがある。それは、筋トレの師匠が教えてくれた三つの言葉、
「食べること自体は悪くないんですよ」
「大事なのは『何を食べるか』『どのくらい食べるか』『どのタイミングで食べるか』なんです」
「ストレス発散の方法を食べることのほかにも見つけましょうね」
である。
幼い頃から運動が苦手で、学生時代は体育の時間が苦痛だった。でも、一回目にカーブスに通って運動への抵抗感が減った。さらに、筋トレの師匠のお陰で、職場でのちょっとした「階段の一段飛ばし」や「コピーしながら片足立ち」や「壁に手をついて軽く腕立て伏せ」も運動だと自覚できた。まさに目から鱗が落ちる状態で、新鮮な驚きを感じる。
私は、カーブスでの運動と筋トレの師匠の声かけにご縁を感じる。そして、そのご縁によって私は存在し、ご縁によって心身の健康を保つことができるのだ。
今後も、私は様々なご縁を大切に過ごしていきたい。そして、カーブスを通して笑顔になれる人が、1人でも多くなることを願う。
佳作
「コーチの「今日も来れましたね!」が嬉しくて」
カーブスって
どんな運動?
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