家族4人で小牧市に越して来たのは、私が32歳のとき。身体の弱かった息子たちを丈夫にのびのびと育てたいと、名古屋の社宅暮らしから夢のマイホームへと移り住んだ。
あの日から早いもので32年。
あっという間の32年・・・
丘陵を宅地に造成したこの地区は、子育て期の若い世代が多く移り住み、活気あるニュータウンだった。
30年以上の時を経て、今ではリタイヤ組ばかりのシニア世代の街となった。
高齢化が進む日本の縮図のような年代構成の街である。そしてそれは年々進んでいるのが現実だ。町内の回覧で、この地区の抱える問題や人口比率の数字を見ては暗たんたる心境にもなる。子どもたちの声が聞こえなくなったこの界隈、静かな街並ではあるけれど、カーブスに通う道すがら、ウォーキング中の元気なご同輩はとても多い。
現役中の忙しい生活とは違い時間的な余裕があるこの世代、健康に対する意識も感心もとても高い。カーブスのお仲間もほぼ同じ年代かと思うのだが、はつらつとした姿勢にいつも刺激を受けている。
ついついサボリたくなる怠慢会員の私は、目標とする対象がハッキリしている方が頑張れる。現実的な数字はくつがえせないにしても、カーブスでの時間・空間はとても快適で年齢のことなど忘れている。
入会したのは2008年夏のこと。
仕事を辞めたことで時間的なゆとりが身体のゆとりとなって表われ始めた。
サイズ的な危機もあったが、何より精神的な無力感喪失感が大きく、そこからの脱却だった。・・・そして・・・通うこと10年。いつしか60を幾つも超え、心身の衰えは認めたくはないけれどある程度のあきらめと共に受け入れざるをえない現実。
60代は現役からの卒業のとき。熟してはいるけれど、老成過程の通過点。
そう思っていた失先、あるときカーブスのストレッチスペースの壁にこのキャッチコピーを発見!!
〔30代は♡まだまだ子供、40代は♡まだヤング、50代は♡大人の女・・・〕と続く。さて私の60代は・・?
なんとなんと、60代は♡女ざかり・・と。
目は釘付けとなり、おおいにウケた。
以後・・これを見ては励まされている。
何度見てもクスッと笑えるうえに、なんだかとても救われる。そうだ!!60代は女ざかり。まだまだこれからだ。
カーブスに通っていると、先輩諸氏のはつらつとした若々しさとパワーに圧倒させられる。年齢は数字の羅列にすぎないことを思い知らされるし、体内年齢や筋力年齢がその人の全てなのだから。
月初めの測定の数字に一喜一憂し、モチベーションが上がるのも事実。
自分自身の状態を知ることは、避けてはいられない。この年になるとあえて知りたくもない時もあるけれど、測定を待つ間にメンバー同士で会話がはずんだり・・と思わぬ副産物もある。お知恵拝借とばかりに耳を傾け、カーブス以外の話題にも発展し、お知り合いも増えた。
昨年の夏、目の手術をしたのだが、その前後は不安な気持ちを抱えた私の話をずいぶん聞いてもらった。
この年にして、人生初の眼科受診だった。
網膜の異常を発見され、迷う間もなく手術が決まった。術後は1ヵ月以上カーブスを休み不安は増長されるばかりだった。
メンバーさんの体験談や助言には、本当に救われた。白内障を含め加齢による症状だけでなく、目のトラブルはとても多いことも知った。それぞれ、身体のいろいろなトラブルを抱えていてもそれらと上手に向きあい、つき合い・・・カーブスでマシンを軽やかに。
身体の痛みや不安材料で落ちこむことが多かった私に、大きな喝を入れてもらったような心境になった。
術後8ヵ月の現在も、好転した自覚は実はない。・・・が、問題なく日常生活を過ごしていられることに感謝している。
超高齢化社会へと進むこの時代。
65~70歳の比率が高いのは私の住むこの街の特徴であり、まさに日本の縮図といえる。私たち夫婦は典型的なこの世代。
あれこれ思うところが多すぎて、迫りくる問題と向き合う姿勢が必要だと痛感する日々でもある。だからこそ、運動する意義は大きいし、心身の健康を保つことは人生の目標にもなる。
カーブスから・・・シニア世代の私たちから・・・ 元気なメッセージを発信していこう。それが地域の活力となり、最終的には国全体のパワーとなるだろう。
だって、カーブスは全国に1954もあるのだから・・・
佳作
「充実のシニアライフへと」
カーブスって
どんな運動?