2016年10月、NHKの「中部ネイチャーシリーズ」で、うじきつよしさんが「ふしぎ 福井の海岸線」と題して、越前海岸と若狭湾の約300kmをロード バイクで走破する番組があった。
沈降と隆起がもたらした福井の海岸に沿って、美しい音楽と共に絶景を駆け抜けるうじきさんの姿とロードバイクに一目惚れした私は、その時すでに67歳。
次の日スポーツ自転車専門店へ行き、無謀にも人生初のスポーツバイクを購入した。
若い頃は運動好きで、体力にも自信があり今も変わらぬ自分だと妄想していた私。実際に乗ってみると、足が地面に着かないサドルに跨り、細いタイヤは不安定でグラグラ!
周りの人は、「えっ? その歳でロードバイク? 大丈夫なの?」と、一様に心配する。「しまった!早まったか?」後悔空しく、北陸は長い冬へと突入する。
ピカピカの自転車はそのまま床の間に...。
「自転車に乗ろう」と決めたのには、もう一つの訳があった。若い頃の無理のし過ぎか、はたまた歳を重ねた自然の法則か、私は膝に不安を抱えていた。又50代の頃から体重が少しずつ減少し始めて、これも私の大きな健康不安の要因となっていた。リハビリで、ウォーキングや自転車漕ぎを勧められたが、長続きせず、それが今回の衝動買いを後押ししたのかも知れない。
2017年春、「今年こそ自転車に乗るぞー!」と一大奮起する。近くの公園で、乗り降りの練習から開始。少しずつ慣れて気を良くした私は、息子と夫の応援を得て、琵琶湖の湖岸道路を走ってみる。途中何回か転びながらも、爽やかな風を切り、湖畔の春を体いっぱいに感じながら。30km位走った頃から、右膝が少しずつ痛み出して、40km位でとうとうダウン。
夫の"救護車"に乗るのもやっとの状態。
しかし、その後も少しずつ走行距離を伸ばし、5月には何と"サイクリストの聖地"と呼ばれる"しまなみ海道"を2日間で完走することができた。心地よい汗を拭きながら、大橋の上で眺める景色の素晴らしさは、言葉で表現できない程の感動を与えてくれた。
それで、私の膝は?体重減少問題は?というと、殆ど変化なし。そんな時、近所の奥さんが「私、カーブスに行き始めたの~。健康的にダイエットしたいから」。
カーブスの名前は知っていたが、それ以上のことは何も知らなかった。私は「筋トレ」と聞いて「それや!」と、直観。
早速体験して、その場で契約した。
それから今日まで10ヶ月。運動中、早く体温が上がるようになり、良い汗をかけるようになった。何より1番嬉しいのは、体重減少に歯止めがかかり、逆に2kgも増えたこと。これまで、怖くて体重計に乗れなかった私だったが、毎晩入浴後、体重計に乗る楽しみも増えた。
そして何と、それを見聞きした職場の友達もカーブスに通うようになったのだ。
今では、私より遙かに年上らしき会員さんが、頑張っている様子や、笑顔で名前を呼んでくれるスタッフの皆さんに会うことが、カーブス通いの励みになっている。いつも気持ちよくトレーニングに送り出してくれる夫と、健康で平凡な日々にも感謝したい。
若い頃、当たり前だと思っていた健康が、人生の宝だと、この歳になってやっと気づいた私。これからも、焦らず地道にカーブス通いを続けて、自分らしい人生を歩んで行きたい。
佳作
「自分らしく生きる」
カーブスって
どんな運動?