「えっ?」娘からの電話に、耳を疑いました。
「お母さん、やはり、乳ガンだったよ。ごめんね。」と、悲しそうな声でした。
結婚して、長男長女を授かり、長男の卒乳直後に、シコリを見つけたのです。乳ガンのタイプは色々ありますが、トリプルネガティブという、たちの良くないものでした。すぐに、抗ガン剤による治療がはじまりました。長かった髪も脱毛に備え、ショートにばっさり、治療にのぞみをかけました。
その頃、私は、カーブスの会員として通い、ステップボードとマシンを楽しんでおりましたが、その日以来頭の中は娘のことばかり、カーブスに通っていても、うわの空、どうか、娘を助けて下さいと祈っておりました。
半年後、シコリは小さくなり、先生も驚かれるほどで、手術が成功し、娘の顔にも、笑顔が、みられました。「再発は、とてもこわいけど、私は大丈夫よ。ガンと共存でいくからね。」と、言ってくれましたが、ひと月余りたつと、激しい頭痛におそわれました。脳に転移、脊髄にも転移していると告げられました。幼な子、長女四歳、長男二歳の世話は、娘の夫と私の役目となりました。カーブスに通える回数は減り、退会しようかと思いましたが、幼児の世話は体力勝負と思い、空いた時間をみつけて通い続けました。娘宅へ行き、幼児の世話と家事、病院への見舞と、看病を続けましたが、娘は四十二歳という若さで、先に旅立っていきました。
二歳だった長男が、今春小学校に入学、長女は三年生になります。一時期よりも、ヘルプする回数は減ってきました。しかし、歳月は止まりません。ばあばは、どんどん年をとっていきます。古希を迎えた時、娘の夫より、「コキ使われるでしょうが、よろしく」とうれしいメッセージをもらいました。(余談)
孫の世話は体力勝負です。娘の遺影に、「じゃあ、カーブスに行ってきますね。体力維持に努め、筋肉を増やし、二人の世話が出来る様に頑張ってくるね。」と、語りかける日々を過ごしています。
「カーブス会員の皆様へ
ガン遺児を作らないように、定期検診、自己検診をしましょう。早期発見すれば、ガンは、追い払えます。」
佳作
「ばあばは頑張っていますよ」
カーブスって
どんな運動?