カーブスの門をたたいたのは、一昨年の8月。真っ先に飛び込んできたのは、店長の満面の笑顔。今にも泣き出しそうな私を見て、店長はどう思っただろう。逆のぼれば4年前、うつ病を患い、入院治療を余儀なくされ、辛い日々を送っていたあの頃。訳もなく、ただ泣いてばかりの毎日。自分でもどうして良いかわからず、悶々とした日々を過ごしていた。
入院前に通院していた病院の薬局でカーブスのチラシを頂いた。「気分転換になりますよ。」夏の暑い日、ふと、薬剤師さんの優しい声を思い出した。「行ってみようかな。」迷ったけど、のぞいて見た。みんな生き生きしている。何より母親と同じくらいの年代の方々の多い事。正直びっくりした。学生時代から運動とは無縁の生活だった私に、果たして出来るのだろうか。ダメもとで入会してみた。
本当の理由は、体重が8キロも増えてしまった事。スカートもパンツもきつくなり、ほとんどがはけなくなっていた。体重は増えてしまったが、元気になれたのだから。そう自分に言い訳をして、テレビを観ながら甘いものばかり食べていた毎日。このままではマズい。と思いながらも誘惑に勝てずにいた。一人息子を出産してから30年近く、7号サイズを保っていたのに、9号もキツくなる始末。
最初は、元の体重に戻すためだけの目的で始めたのだが、不思議と苦痛を感じることなく続けて来られた。何より終わった後の達成感と充実感。そして気分爽快。今まで味わった事のない感触だった。屈伸さえ苦痛だった硬い体が柔軟になって来た。気がつけば、カーブスを始めた頃より6キロ減少。もちろん洋服サイズは元通り。やったあ!
これまで、何をやっても三日坊主だった私。夫には「まさかこんなに続くとは。」と言われ今では自信たっぷりに「筋力にはあなたに負けない。」と胸を張れる程に。
カーブスに通い始めて1年が過ぎた頃、妹の闘病生活が始まった。家族全員が、先の見えない長いトンネルから抜け出せずにいた。毎日の見舞いに疲れていても、カーブスだけは休まなかった。そして3月。桜の開花を待たずに妹は旅立ってしまった。気落ちして、くじけそうになりそうな自分を、カーブスへ行って運動する事で支え続けて来た。
先日偶然にも、私にチラシをくれた薬剤師さんにサーキットでバッタリ。「本当にありがとう。あの時、お話しを頂けなければ、今の私はありません。」感謝で胸がいっぱいになった。そして、トレーニング中の私を見て、とても喜んで下さった。
人との出会い、縁て、とても不思議ですネ。妹が亡くなり、1週間ほどお休みして再開したその日。店長もコーチも、黙って長い時間ハグしてくれた。娘ほど年が離れているのに、またあらためて勇気を頂いた。
「あなた達のおかげで、私はこうして元気でいられます。」
そしてこれからも、通い続けるだろう。妹の分まで長生きして、元気でハツラツなおばあちゃんを目指して。
「天国から見守っていてね。」
佳作
「「私とカーブス、そしてこれからも」」
カーブスって
どんな運動?