佳作
「カーブスとの出合い」
一昨年のとある秋の日、外食を済ました窓向こうに、『女性だけの30分健康体操』『カーブス』、と書いた大きな表示板の文字が目に入った。カーブス、と言う言葉は屡々耳にする。だが内容までは、充分知らなかった。
その時点では、余り積極的な気持には到らず帰宅した。それから数日経過したある日、ふと頭をよぎった-カーブスの教室-
実は私自身日常的に健康上の問題を抱えている。しかも複数にわたり。可能ならば、この機会に、もっと具体的に改善する手段が身近にあるのではないか。意識的に行動・実践するか否かで、問題の答が出るかも知れない。
普段、年令相応にと、考えながらの生活も八十と云う山を越えた頃から、体の変化が急激にかつ顕著に出現する。驚くことひとしおである。人間一生の節目節目の気付きと、それに対処すべき方法の選択こそが、必須条件となるのではないか真剣に考えさせられる。更に深く押し進めれば、自分自身の命の答にも結びつくのではないだろうか。
最近、テレビ番組で取り上げられる、健康管理の諸々の指導法も、即自分の生活に組み入れてプログラムする等、とても至難極まりない。正確な理解と時間的設定等、より効果的な結果を望もうと思えば、継続することの、可能性は遠くなるであろう。
此の際、考えているより直接カーブスの教室へ足を運ぶべく行動を―それが二〇一四年一〇月の下旬であった。そこでは、カーブスの概要の説明、マシンの実践風景の見学、有効なポスターの力の入れ方、若き指導者の温かい目差の面々、熱気に満ちた教室の雰囲等にしばし齢を忘れたようだ。そこには自ずと即決の答があった。諸々の手続をすましてその場を後にした。
実は、二〇一三年十一月、『腰部脊柱管狭窄症』と云う思いも寄らぬ、診断名-その現実に対し、先ずは手術の拒否、なんとかリハビリ療法で―それから約一年間、指導を受けては自宅で黙々と、歩行障害を治すべき取り組む。比較的順調に杖不要の生活に戻ることが出来た。-がまだ完全な健脚には復していない。現在のカーブスに、その問題を預けているのが現状である。願わくは、もう少しスピード感を持って歩行出来たらと、遅遅たる歩みであるが望みを持ち続けつゝ、努力をと思ふ。優先目標こそここにあり。
一方、長年、内科的検血のうち二項目(①中性脂肪②コレステロール)が、常に異常値であって、健康的に不安があったが、去年の秋冬にかけての検査結果が、正常値になった。服薬を継続しても全く効果がなかった何十年だったが、大変嬉しい、良い変化が現実になり、精神的にも救われるよう気分にもなる。長寿社会に平行して問われる、健康長寿の意味を心得ながら責任ある生き方を自覚することが必要である。たった、二回巡回するマシンであるが、解剖学的な理論をも十分意識しながら、効果的理屈をも、結びつけて丁寧にマシンと取り組まなければ、成果は期待出来ないであろう。自分自身が、マシンと一体となって、いや分身と思いながら、生き生きした30分でなければ意味はない。飽く迄も、達成感を伴った、汗を流せる時間でありたい。
カーブス帰り 足取り軽く 花の道
カーブスって
どんな運動?