母は、現在八十六才、五月には八十七才になります。その母が八年前、十一時間半もかかった大腸の大手術をしました。それをきっかけに生活習慣を見直すことにしました。まず、できることからと思い、二人でウォーキングを始めました。家事が終えるとすぐに出かけ、三十分程歩くことを五年間続けました。そして、六年目になった十一月、その年は、十一月になると急に寒く感じられ、この寒さの中で高齢の母が、心筋梗塞または脳梗塞を起こしたらどうしようという思いから、室内でもできる運動はないかと考えながら車を走らせていると、『女性だけのフィットネス』、『無料体験』という旗が目に入りました。『あっ!これだ!』と思い、カーブス壬生中央店に飛び込みました。コーチにお話を聞いてもらい、説明を聞き、体験させてもらってすぐそこで入会を決めました。家に帰って、スポーツ健康科で学んだことのある息子に話すと、『スポーツは何才から始めても大丈夫だよ。大事なのは、続けることだよ。』と息子に言われました。
そして、カーブスに通い始めて、三・四日経った頃、母が、『今日は、ぐるぐるチーンには行かないの』と言いました。ぐるぐるチーンて何だろうと、しばらくわからず、お寺の行事で何かあったかなあと考えめぐらせているうちに、あ~、カーブスのことを言っているのだなと気がつきました。十二個のマシーンとボードを三十秒ずつぐるぐるまわり、当時八十二才だった母には、チェーンジが、チーンに聞こえたのでしょう。
カーブスに行くと、コーチの皆様をはじめ一緒に運動をしているメンバーさん達に優しく声をかけていただいたり、コーチに『はい、上手ですよ。Tさん。』と褒めていただいたり、自分の立つ位置を間違え、わっはっはっと、ちょっとしたことで、メンバーさん達皆で笑えるのが楽しかったのでしょう。運動嫌いの母が、自分から、運動しに行かないのと言ったことには、びっくりしてしまいました。
毎日楽しくカーブスへ通っていると、『Tさん、身長が2.5センチも伸びましたね。』とか、『二つあった脂肪の浮き輪が一つになったね。もう一つとれるようにがんばろうね。』と、励まされ、毎日カーブスに通うことが、生活習慣になりました。一年も過ぎた頃には、母の背すじがピンと伸び、体が徐徐に引き締まってきました。入会当時を知っているカーブスのメンバーさんが久しぶりに母の姿を見て、あまりの変わり様にびっくりし声をかけてくださったりもします。『お母さん、入会時と顔つきが全々違っちゃったわね。びっくりしちゃった。』って。
物忘れがひどくなってきていた母が運動することが楽しくなり、体も心も変わってきたのだと思います。私達家族にとっては嬉しいことでした。私自身も、体が疲れにくくなり、これやろう、あれやろうと、何かあれもこれもできそうなスーパーウーマンになったような前向きな気持ちになるのが心地良いです。
そんな風に感じられるようになってから丸三年が経った十二月二十一日、突然、交通事故に会ってしまいました。バ~ン!私の右顔面に爆音が響きました。車は急停止。一時停止を無視して出てきた高齢者運転の車が、私が運転し、母を助手席に乗せて走っていた車のサイドミラーに激突してきました。母は、シートベルトで胸を締めつけられ、『痛いよ~。苦しいよ~。早く~。早く~。何とかして~。』と泣き叫んでいました。救急車で運ばれ、整形外科で見てもらうと、先生が、『もし胸骨骨折していても、治療はないんです。だから、入院しても何もやることはないんです。』と、おっしゃるので、そのまま家に帰って来ることになりました。二、三日は、ひどく痛み、寝起きを手伝ってあげなければなりませんでした。そして、気になったことは、せっかくカーブスに通う習慣がついたのに、これを機に通うのがいやになってしまったらどうしようということでした。コーチに相談しました。『痛みがあるうちは足のマシーンだけやったらどう?』とおっしゃっていただき、二十四日からまたカーブスに通い始めました。一ヶ月後の診察で、レントゲン写真を見ながら、先生が、『あ~、やっぱり折れてましたね。』とおっしゃったのには、びっくりしました。先生には、事故後三日目から筋トレに通っていますとはさすがに言えませんでした。しかし、早めに体を動かすことを始めたせいか直りが早かったように思います。三ヶ月後の診察では、『骨と骨がくっついて、そのまわりに新しい骨ができていますね。もう病院へ来なくて大丈夫でしょう。』と言われました。私は、どうかというと、異常は認められず、『首の筋肉に傷がついたのでしょう。』と言われたくらいでした。その事をコーチに話すと『おそらくここへ筋トレに毎日通い、三年が経つうちに体幹がしっかりしてきていたのだと思いますよ。』と言われました。私自身、身をもってその事を感じました。むちうちの症状もありませんでした。その時は、カーブスで筋トレをしていて本当に良かったと思いました。その八ヶ月後、母が、家の廊下でころんでしまいました。今度は、右肩の腱を切ってしまいました。痛みと右腕が上がらず、だら~んとしていました。病院へ行くと整形外科の先生に『二ヶ月入院して手術をすれば腕が上がるようになりますが、高齢なので手術は、おすすめしません。』と言われました。腕を上げる度に痛いようでしたが、腱を切って二、三日後からまた、カーブスに毎日通い始め無理をしないように筋トレを続けました。五ヶ月後の診察で、先生に『どれ、腕を上げてみてください。』と言われ、『だめ、上がらないです。』と言いながら、右腕を上げている母に、『それだけ上がったら大丈夫ですよ。』と先生が言い、そこにいた皆で爆笑してしまいました。そんな訳で、高齢の母にとっても、もうすぐ高齢者の仲間入りをする私にとっても筋トレの大切さをしみじみ感じています。
今思えば、四年前の十一月のすごく寒かったあの日、カーブスに飛び込み入会して本当に良かったと心から思います。そして、マシーンの使い方、筋トレの大切さ、時には、『皆さん、なぜ筋トレは必要なのでしょうか?』とか、『十年後の自分は、どうなっていると思いますか?』と、疑問を投げかけ、レクチャーしてくださるコーチ、的確なアドバイス等日々指導してくださるコーチの皆様には感謝、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも健康で過せるよう、運動・栄養・睡眠に注意し、毎日、母と共に筋トレ頑張りたいと思います。
佳作
「カーブスで、母も私も元気!元気!」
カーブスって
どんな運動?