今やっと暗く長い更年期というトンネルを抜け出たような気持でいます。カーブスは病からの回復の大きな助けとなったことをお話します。今から7年位前、子どもの独立、愛犬の死、父の癌との闘病そして死、引っ越しと様々なことが起こりました。自分としてはさして大きな変化と感じることなく生活していましたが、今考えるとそれらは大きなストレスとなっていたのでした。自分が何をしたらいいか分からなくなり、人と上手くコミュニケーションが取れないとか、片付けが出来ないだとか自分はダメな人間だととても悩む日々でした。脳のMRI検査をしてみても異常はなく、でもどことなく気持が沈む毎日を過ごしていました。次第に食事を作ることも出来なくなり、眠れなくなりました。受診すると先生は話を聞いた後『空の巣症候群』だと笑って言われました。家族の協力や友人の助けもあって、一旦は良くなりましたが、2年前から再びうつ状態に陥り、どうしても気力が出ず、何とか朝晩の食事を作る毎日。どうにか掃除機をかけたりするものの、広くなった家の掃除や庭の草取りがとても負担に感じられる毎日でした。新聞も読む気になれず見出しを見るだけ、朝明るくなるのが嫌で、外出もどうしてもの用事で出掛ける位で、丸一日どこにも行かず、夫が帰宅するまで一日中誰とも話さない日が多くありました。まさに引きこもり状態でした。気分が沈むとてきめんに言葉が出て来なくなり、口数の少ない夫との食事はまるでお通夜のようでした。
そんな時に、かつて友の会でご一緒し、今は私の仕事である化粧品販売のお客様である香代子さんが買い物にきてくれた時に1枚のチラ紙を渡してくれました。山登りをされる香代子さんは『カーブスに通って筋肉が付いてとてもよかったから、無料体験があるけど行ってみない?』と誘ってくれました。『カーブスって行くと、「香代子さん」って名前で呼んでくれるのよ。』とも教えてくれました。そのチラ紙にはこんな病気の人にもいいですよと色々な病名が並んでいましたが、そのひとつに「うつ」とありました。きっと私の様子を見て、少しでも良くなればと誘ってくれたのだと思います。正直あまり気乗りはしなかったのですが、せっかく誘ってくれたのだから、行かないと悪いなと思い、思い切ってカーブスに電話をしてみました。
何年も前に伊那にカーブスが出来た事は知っていました。でも特に行きたいとは思いませんでした。歩く等自分で体を動かせばそんな必要はないと。約束の10時に行ってみると、あらびっくり。入口に列をなして大勢の方が開店を待っているではありませんか。えっ、こんなに人が来ているの?中に入っても、次から次へと人が入って来る。本当にびっくりしました。無料体験を何度かさせてもらいましたが、なかなかやろうという決心が付きませんでした。しかし嫌な顔ひとつせずに決めるのを待っていてくれました。香代子さんが勧めてくれたし、コーチの方も熱心に勧めてくれたので、まあ1年位やってみるかと入会を決めました。
高い会費を払っているのだから、何としても行かなくてはと思い、何とか週2回は通うことにしました。でも私にはそれが家から出るきっかけとなったのです。行き始めて3ケ月位した頃、ふと太ももを見ると、いままでたらっとしていたのが、ぷっくりしているのに気付きました。その後2回目の体力測定の時、1回目の時は1度しか出来なかった片足座り立ちが5,6回出来るようになり、筋肉が付いた事を実感しました。最初は1回のマシンの時間は短いし、休みは多いし、これで本当に筋肉が付くのか疑問でした。でも中には汗をとてもかいてやっている方もあって、何でだろうと思いましたが、自分のやり様でどうにでもなるのだと後で分かりました。今ではようやく私も汗がかけるようになりました。
カーブスのドアを開けると、コーチの方々がどんなに忙しくても『美恵子さんお願いします。』と声を掛けてくれます。運動を始める前には『今日もお会いできて嬉しいです。体調はどうですか?』と聞いてくれます。帰る時も、どんなにそっと帰ろうとしても、必ず気が付いて、『美恵子さん、またお待ちしています。』と言ってくれます。ずっと知り合いだったかのように親しく接してくれます。どなたにも等しく声掛けをされるのですが、それが孤独だった私の気持ちをぱっと明るくしてくれたのです。
それとたまに知っている方もあるけど、来ている方たちは全然知らない方々なのですが、大勢の中に身を置くことで、カーブスから帰って来ると、何となく少し元気になっていました。やはり人間は社会的生き物なのだと実感します。
それと、時折頂くカーブスマガジンの衛藤信之先生のココロの処方箋にも力を頂きました。『悩みで押しつぶされそうになった時、終わった過去や未来にとらわれず今日という日を精一杯生きよう』『自分に自信が持てない時、今日の自分より明日の自分。他人と比べず不完全な状況を楽しもう』の回の文は切り取って時折読み返しています。
そんな時、この年末年始に遠方で就職している3人の子どもが珍しく全員揃いました。ケーキを焼いたり、おせち料理を作ったり、たまにしか帰らない子どものリクエスト料理を作ったり、休む間もなく忙しい日々を過ごしました。そんな中ふと「ああ、私はずっとこんな風に今までやって来たんだ。これでいいんだ。」と思えるようになったのです。それ以後とても元気になり、あんなに億劫だった掃除や片付けも楽しいと思えるようになり、惰性でやっていた仕事にも本気で取り組めるようになりました。具合が悪くて、昼間から横になっていても決して咎めることなく、時折旅行を計画して温泉や神社仏閣に連れて行ってくれた夫にもとても感謝しています。
新しく呼吸法、からだとことばの会で呼吸と発声、雑穀料理、アロマと色々な会に出掛け、いろんな人と出会うのが楽しい日々です。昨年末まで家に籠っていたのが嘘のようです。スタッフの方々が腹圧をかけるように指導してくれるように、日常生活でも常に腹圧を意識し、腹式呼吸を心掛けています。腹筋がなかなか出来ないので出来るようにするのが今の目標です。体調が良くなって、家事も早く片付けられるようになり、カーブスへ行く回数が飛躍的に増えました。可能な限り健康でいるためにも、これからもずっと筋トレを続けたいと思います。誘ってくれた香代子さん、伊那店のコーチの皆さん本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
佳作
「カーブスの不思議な力」
カーブスって
どんな運動?