私は一人暮らし老人ですが、健康で何でも出来ます。先ず起きたら布団を畳み、押し入れにしまいます。三十分正座して仏壇の前でお経を、大きな声で読みます。一日中外出しなければ無言のまま過ぎます。この時だけでも声を出す事は大事だと思っています。福祉協議会の脳トレに月二回往復四十分。仏教勉強会月二回、近いお寺ばかりでなく遠くのお寺まで行く日があります。近くても往復三十分。また月一回の俳句の会へも往復四十分。カーブスへ週三回から四回往復三十分歩きます。時には買い物をしてリュックを背負うて帰ります。重くて後に倒れそうになる日もあります。今まで運動らしい事をした事がありません。歩く事が運動だったみたいです。
私は小学生の時に父を五十一歳で亡くしました。脳梗塞でした。お酒がとても好きな父でした。息が切れるまでの様子は今なお脳裏に焼き付いています。その後、空襲で家を失い母の妹の家、知り合いの二階など、住居を転々として、母、姉兄の力で私は高校を卒業しました。そして、就職結婚と進み、夫の転勤で長野市に七年間。銚子市に一年住みました。敦賀市に帰り定年退職した夫と二人、家庭菜園を楽しみ過ごしていました。ところが、結婚四十九年目に大動脈解離で二十八日間の入院をし、亡くなりました。息子たちは成人して東京に生活していました。一人残され、さみしい悲しい日々を送っていました。
その頃、市では一人暮らし老人のためにと、いろいろやってくださるようになり、出来るだけ出かけるようにしました。その一つに「体健やか教室」がありました。軽い運動をボール、棒などで行っていました。二年間で終了することになりました。その時、カーブスアピタのチラシが目に入いりました。「行ってみよう」と思いました。私に幸いな事に、近い事、年齢が八十五歳までだったので好都合でした。さっそく体験させてもらいに出かけました。
なんと言っても見た事のない道具に心配になりました。先ず軽く教えてもらいましたが、体にこたえたようで、家に帰るとどうも体の具合が悪いのです。血圧を計ってみると高いのです。どうしようと思いましたが、安静にして様子を見ました。
私は難病に指定されている病気がありましたので、もしかしたら行けないのかなと思いました。しかし、近日中に診察があるのでその結果で決めようと約束しました。無事異常はなかったので入会しました。私には難病の意識はなく健康なのです。そして無理のないように週、三、四回行くことに決めました。だんだん体が機械になれてきて楽しくなっていた頃、やがて一年になる、その時休むことになってしまいました。
というのは、私はボランテアで家の前の土手を花いっぱいにする活動に参加していました。或る日花の苗を植えていまして、立ち上った時、体がうしろに動きはじめ、止めようにも止まらず土手の下に落ちました。腰を打ち頭を打ちました。後頭部にこぶが出来、腰がすごく痛いのです。歩くことは出来ましたので、近くの整骨院で診てもらいました。この痛さは圧迫骨折のようだから、整形外科へ行った方がよいと言われました。しかし、外科は遠くて行けません。そこでこのまま治療をお願いしますと頼んで、毎日通いました。電気でマッサージ。暖める。シップを貼る。コルセットをつける。いろいろ一か月通いました。まだ少し痛みがあるが、これ以上どうにもならないだろうと、年末でもあったので通院を止めました。自分でシップしていました。
新年に伊勢神宮へお参りする事になっていました。痛みを感じながら無事に行って来ました。その後、カーブスへ通えるだろうかと心配でしたが、息子は行った方がよいと言ってくれたので出かける事にしました。行くと、一番にコーチの皆さんから「大丈夫ですか。ぼちぼちやりましょうね。」とやさしい言葉をかけていただきました。でも、出かけると行き着くまで、腰をなぜなぜして痛い痛いと通いました。無理のないように通いました。
毎朝、「体は大丈夫ですか。」と聞いてくださるコーチの方に、「腰が痛いのです。」と、どれだけ言い続けた事でしょうか。無理のないようにがんばりましょうと言っていただき、いつの間にか痛みが消えて、行くたびに「大丈夫です。」と答えられるようになったのです。自分の体は自分の努力でしかよくならない事がわかりました。とても幸せな気持です。
皆さんから「元気ですね。」と言われます。
私は毎日決まった時間に出かけます。十時五分前のテレビ体操をして十時過ぎに家を出ます。朝一番の人たちが終わる頃に着きます。
いつの間にか顔見知りになり挨拶を交わすまでになります。皆さん真剣に通って来る様子が見えます。
毎月の測定。三か月目の筋力測定などやってもらい、自分の体の事がよくわかります。先日の筋力が年齢より十歳も若かった事をうれしく思っています。
年齢的には月々の変化はありません。脳トレでいっしょの人にカーブスを進めましたら入会されました。私よりずっと若い人なので、一か月できつかったズボンがゆるくなったと喜んでいました。
先日、近所のよぼよぼだった犬が、飼い主の努力でしっかり歩けるようになっていたのに驚きました。動物も人間も努力次第だとつくづく感じました。もうすぐ家庭菜園をがんばらねばなりません。カーブスで鍛えてがんばります。