いつものことながら、体のどこそこが悪く又病気や手術を受けて、その後のリハビリの為に、筋トレを始め、続け、結果に一喜一憂する。成果が出ると、ああうれしや、これぞ筋トレのおかげだと、ますます頑張る。元の体に戻れる程までに回復すれば天にも登る程だろう、それほどの体の不調や病気だったから、本人にとっては、生まれ変わった気持だと思う。

私には、上に記したような持病もなければこれといって、痛みの為、どこそこが動かしにくいとか、歩けない、正座ができないとか日常茶飯事に、事欠くようなことが無い。いや、自分でそう思っているだけで、案外、あるのかもしれないが別に不自由ではなかった。だから○○さんのように、ある日突然、脳血栓がみつかって手術して数ヶ月の入院とか、膝に、人工的に関節を接ぐ手術の為、三ヶ月以上も動けなかったとか、腰痛の為背中がまっすぐのばせないとか、そういったいろいろな理由の後、リハビリの一環としてカーブスでの筋トレも加え、回復したならばそれはそれで大きな成果である。
そこに、どれ程までの苦労と苦痛とそして葛藤とがあったということは、記しても記しても、足らないだろう。私にしてみれば、自分の病気やケガの事を書き、リハビリの大変さとか、その間の心の変り方とかは、恰好なテーマになる。重い病から立ち治り、ケガを克復して、もとの状態になったなんていうのはまったく拍手である。又、こういった方法で治ったなんていえば、興味ある人には教訓になる。
私には、だからインパクト的な事がまったくない。平々凡々と人様から見れば、それでも、規則正しい生活を送っているだけである。そんな時に、東日本大震災が起った。

あなたはロマンを持って生きていますか。
あなたは、工夫して生きていますか、あなたは、学ぶ心を持って生きていますか、と。

この言葉は、宮城県で、震災の為、鐘楼ごと大きな鐘を流されてしまった、ある寺院の住職が、その後、鐘は復元され、震災にあわれた方達も、どうにか生気をとり戻したという話を、夏の盆の説教の時に話された。私の菩提寺では、この宮城のお寺さんの住職が数年前より来て下さって　その都度よいお話しを聞かせていただいている。
そして、このなつのお話であった。私は実に恥しいと思った。病気が無い、結構、！　ケガしない、結構！平々凡々　結構である。はたしてロマンを持っただろうか、生きるのに工夫しているだろうか・・・・・・・・・考えた。思い上りもよいとこであった。・・反省である。その日から、何事にも目を向けて、忘れかけていた探究心を起して、道の小さな花にさへ命の生きづきを感じ、ぢっと見れば　なんと小さな花ビラの中に、ちゃんとめしべ雄しべを抱いて、ミツバチが細いクダで蜜をすっている。まったく気づきもしなかった驚きであった。

今は日々、学ぶ心　工夫して生きる心を大切にしている。ハズカシながら二十九画のユウウツのウツを、三十画のシンランのランを七十才にして、正確に書けるようになった。そんなわけで、通っているカーブスのスタッフに、漢字で春と秋の七草を書いて下さいなどと言っては、嫌がられている。

カーブスに通いはじめて、六年が過ぎました。そんな私に、ある日思いがけないことが起りました。ちょっとの油断の手首の骨折でした。三ヶ月のカーブスへの一時退会届を出す羽日になりました。そして、復帰後、三ヶ月は休みなくカーブスに通って、元の元気な体になったことは、前にもお話したことがあります。

私は二十五年前に主人を死別、書くにはしのびない苦労も、悲しみ、淋しさもあったけれど体はすごぶる丈夫で、これは、産んでくれた親に感謝です。自分が丈夫なだけに、相手に対しての思いやりが足りない。これはカーブスに通いはじめてつくづく思うことです。人それぞれ　みな状態が違う。健康な面でも一緒ではない、人づきあいのちょっと苦手なＫさん、いつも怒りっぽいので、遠くの方にぢっとこちらを見ているようなＳさん。すぐに高い声で笑うＮさん、病的にまで美しいけど壊れてしまいそうなＭさん等、でも大切な友達になりました。
外の空気の入ってこない三十分、「今日、肌が明るいネェ～」というと「ウソー、本当」って喜ぶＳさん、「昨日　きちんと、ごはん食べた？」ときくと　「ウン、あなたが言うように何回も何回もよく噛んで食べたよ」というＴさん。一人暮らしの彼女は、その後、三度の食事を規則正しく食べ、せっせとカーブスに通って、とってもきれになりました。

こういったわけで、私の欠点だか長所だか分らないけど、人が大好きな事は、年令を重ねているうちに、大きなウエイトを占めてます。
だから、大切な主人や母を亡くしたあとも命のバトンを受けとったと思い、あの世で笑顔で会いたいと思うのです。これは、ココロの処方箋で衛藤先生が書いて下さったことで沢山悲しんで泣いた人程、きちんと立ち直れるというのです。笑顔であの世で、前に亡くなった人達と会う、そう人生を送りたいものです。

六十五歳を過ぎると　急速に筋肉量が減って、力も無くなってくる。そう感じてカーブスに入会しました。六年を過ぎて　いろいろな事がありました。コーチも何人か入れ変ったり、友もずっと一緒の友も数える程になりました。新しい友達作りには、名前を覚えるのが一番、そう思い五十人近くはフルネームで覚えたり、コンサートへお誘いしたり、たまにはランチしない？なんてこともあってとても楽しい年月でした。ただ、筋トレの為のレッスンでなく、ここではそれ以上に、人と人とのつきあいの、いかに大切であるかを知りました。そして、ここへ来られることが、カーブスでのレッスンができるということがどんな癒しよりも　私には身体いっぱい、しみついて、ごはんより素敵なのです。

そんなわけで、二十六年は、カーブス教室開催日が二九五日でした。全出席した方は二九五日ということです。が、せっせと通った私は、気がつけば二七一日でした。一・三日に一日通った計算で、コーチよりも誰よりも、出席日数は多かった。因みに、私は朝十時には入室するようにするけれど、出来ない時は、閉店七時の間には時間を作って来る。
ここで培ったものは、時間を上手に使うということも大きな成果です。コーチ達が、とっても素敵です。店長は今、産休ですが、みなさんは誰かに必要とされ、大切な人なのだから、筋トレで増々笑顔になり元気になってとお手紙をいただきました。大切な人に、大切に必要な人だといわれるよう頑張ります。