「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかた言う。年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時、初めて老いる。」(サムエル・ウルマン)

   この詩は、私の人生の道しるべです。現在、私は七〇才です。主人は七三才ですが、去年の十二月に、難病を告知されました。 全国で約700人の患者と推定されています。平均寿命は残り約四年だと診断されました。 私も息子達も主人の妹達もショックで、主人を慰める言葉を失いました。この重い病に立ち向うにはどうしたらいいのか、 何が原因だったのだろうと、悩み苦しみお正月を迎えようとしていました。そんな折の暮に、 スーパーの前で一人の女性に声をかけられました。その人が、フレスポ稲毛の指導員だったのです。 最初の言葉が「何か健康に気をつけておられますか」と。目と目が合い優しい声に私は答えました。 「ヘルニアが持病で腰痛があり、足が引きつるので接骨院に通っています」と答えました。 その後カーブスの説明をされ、一度見学と体験に来られませんかとすすめられ約束しました。 息子達や孫達がそろったお正月がすぎて、やっと思い立ちカーブスの戸を開けました。 すると私とほぼ同年令の方々が、楽しく明るく何台もの機械をリズムカルに輪になって回っている光景にびっくりしました。 ここならば 私も入りやすいと感じてその日の内に契約しました。 主人の病気ばかり思い煩って家の中に居るのではなくて、体を運び心を外に向ける事で生活のリズムが変るだろうと想像して、 嬉しくなったのです。私は二月一日の最初に行った日のカードを大切に持っています。

 あれから一年がすぎた日、仲間になった人や、指導員の方にはずんだ声で 今日が一年目の記念日だと知らせていました。 毎週、月、水、金と週三回を目標にしてほぼ達成する事ができました。この一年は主人が入院退院を繰り返しましたが、 そんな時でも、午後三時になると私の体は知っていました。カーブスに行きたくなるのです。まるで体内時計がはめられているようでした。 カーブスを始めて、新しい発見がありました。それは、単に筋肉を鍛えるのみではなく、心の鍛錬につながった事です。 主人と共に過す残された日々を、マイナスに考えるのではなく、プラス思考に変えられている自分に気がつきました。 生かされている時間を、精一杯、積極的に前向きに生きて行く事が大切だと願わされています。 現在の社会問題の一つは老人社会です。戦后の経済復興、医療の普及や食料の改善が成され平均寿命が延びました。 しかし老いる事の不安も増して来ています。そんな現代に、法律や公共施設の不足にばかり問題を提起するのだけではなく、 自分自身の心の向きを変え、生きがいを見つける事が大切ではないでしょうか。予防学や老人学の中に、カーブスの主旨(システム)を拡大して反映していってほしいと思います。

 人生に朝があり、昼があり、夜が来てやがて地上から去るでしょう。しかし今からこそ「老年期は素晴しいね」と言える心と体を持ちつづけたいと、切に希望いたします。(了)