カーブスに通い出して2年近くになり多少は筋力がついてきたかしら、と ちょっぴり自信が湧いてきていた。

 昨年の10月、久し振りに小学校2年生の孫が遊びにやってきた。開口一番「おばあちゃん、フラフープして遊ばへん?R、上手になってんで」と誘った。私も子どもの頃にやった経験があり、結構上手に何回も回したことが思い出された。Rは腰を上手に前後に振り、100回以上を涼しい顔してやってのけた。「次はおばあちゃんの番やで」と言ってフラフープを渡した。私も昔取ったなんとかで「おばあちゃんも上手やで、R君に負けへんで」と勝負心を出してやり始めた。ところがどうしたことかくるくる回らず、すぐに下に落ちてしまう。何回やっても同じで孫のように続けて回すことが出来ない。こんなはずじゃなかったのに、どうして出来ないのかと情けなくなった。そんな私を尻目に孫は何度でも続けて回して楽しんでいた。

 それから3日目の朝、起きようとすると、激痛が背中から腰にかけて走った。動けない、起きられない。以前にやったことのある圧迫骨折の時の痛みと同じ。長い時間かかってそろりそろりとゆっくり脚をのばして起きた。少しでも体を捻ると痛みが来る。下をむくことが出来ない、靴下がはけない、顔が洗えない。なるべく体を曲げないようにまっすぐにして動く。あまりに痛いので骨に異常があるのかと思い、整形外科でレントゲンを撮ってみると、腰の骨が曲がっているのは以前に圧迫骨折したところで、今回骨は異常なく、フラフープをしようとして腰を捻って筋肉を痛めたのが原因とのこと。「急にそんな激しい運動したらあきません」と言われ、湿布薬をたくさんもらって帰って来た。なかなか痛みが取れないので鍼治療もしてみたが、一度痛めた筋肉はそんなに簡単には治らない。

 カーブスのスタッフは「やれるのをしたらいいですよ。ゆっくりいきましょ」と言ってくれたが、出来るマシンが少ないので「こんなんでは行ってもアカンわ。もう辞めようかな」と思って自宅で悶々として落ち込んでいた。
そんな時カーブスのルームに「1週間に1度、1ヶ月に4回でも続けると1年間では筋力の衰えは違う」と書いてあった張り紙を思い出した。辞めるのはいつでも辞められるか、まあ少しずつでも続けて見ようかと思えるようになった。

 3ヶ月が過ぎた現在、まだ完全に復帰とまではいかないが、少しずつ出来るマシンが増えて来ている。またメンバーさんと会って「どうしてたの、元気だった!」と声をかけてもらうのも楽しみになって来た。
 焦らず自分の体と相談しながら、気長に細く長く続けていければいいかなと思えるようになった。
それにしても筋力の大切さ改めて感じた。まさに「ケガの功名」というところか。人間の体は骨の周りに筋肉がついていて、その筋肉の力によって体力が違う。もちろん骨密度を高めて骨を丈夫にすることも大事だが、それを支える筋力を鍛えることも大事。年をとってしばらく寝込むと筋力が落ちると言われる。筋力は落ちるのは早いが、つけるのはなかなか時間がかかる。

 今年私は古希を迎える。昔は「古希稀なり」と言われたが、今は70歳はまだまだ元気。私も腰は曲がって来ているが、鍛える筋肉は一杯ある。なんにもまして99歳の姑が病院で私の食事介助を持っているのだと思うと頑張らないといけない。
カーブスに通ってスタッフやメンバーさんから元気のパワーをもらい、また0からの出発だと思って少しずつでも筋力をつけていこう。