難病(パーキンソン病)と診断されて5年くらい経つでしょうか。毎日4キロのウォーキングや水泳、マレットゴルフ等体を動かすことを楽しみにやっていた私にはとても信じられることではありませんでした。しかし、緊張すると手が震え、抑えても抑えても止められるものではありません。

 

 薬を飲みながらどうにか仕事を続けていましたが、周囲に分かるようになり迷惑をかけてはと退職しました。ますます体の動きが悪くなり病気特有の歩き方、姿勢が目立ってきました。いろいろやってきた運動もだんだん遠のき、人に出会うことすら嫌に思い、家の周りで草取りや花の手入れなどで過ごす毎日が続いていました。
 

もちろんお医者さんには通っていましたが、薬剤治療だけ、リハビリをお願いしても現段階の医療体制ではこの病気のような治る見込みのない状態に対するリハビリはやってもらえないのが実情ということです。

 

 そんな時、友達が紹介してくれたのが「カーブス」でした。友達は肩こりや腰痛、体全体の倦怠感などで通い始めたけれど、行ってくると何ともすっきりした体になるというのです。難病の会などの主催でリハビリ講習もやりましたがなかなか続きませんでした。どうかして体を動かさなくてはと思っていたので、さっそく紹介していただくことにしました。

 

 一年前の2月、みぞれの降る寒い日でした。こんな私ができるようなところかなと寒いのと不安な気持ちでビクビクしながら友達の後を教室に入りました。まずマシーンについて元気に動いているメンバーさん達が目に入り、ちょっと圧倒される思いでしばし見とれていました。その中を大きな、明るい声が響いてきました。スタッフさんの元気な声でした。
 

そんな明るい元気のいいスタッフさんにまず気持ちがほぐれ、できるだけで無理をしなくていい、自分なりにやりましょうというワークに安心して、始めることにしました。 2回目からは心強い友達がいません。オドオドしていましたが、スタッフさんについていただいて一回り、心配していたけれどどのマシーンもクリアできました。家に帰っても疲れはなく、体を動かした満足感に浸り、これならやっていけそうだと確信しました。

 

 そんな私もだんだん図々しくなり、大きな一人前の顔をして取り組むようになりました。家にいるときは、「今日はだるいな、こんな状態でできるかな」と、心配しながらも出かけることもありましたが、駐車場に着くころにはすっかり元気が出ているのが不思議でした。腰が痛いから今日はお休みしようかなと思った日もとにかくやってみようと取り組んで見るといつの間にかすっきりとなることもありました。
 特別暑かった昨年の夏、カーブスのお陰で元気に乗り切ったように思います。汗がびっしょりと出たあとのそう快感はたまらなく好きでした。

 

 カーブスで自信がついたのか、昨年は「傾聴ボランティア」の講習会に参加したり「声の広報ボランティア」の仲間に入れていただいたりして世の中に出ることもできたし、新しい友達を作ることもできました。

 

 正直、腰が伸びることを期待してもこの病気では無理と思いますが、こうして体を動かせること病状悪化を遅らせ、元気に過せることには間違いないと信じています。周りからはどう見えるのか、腰を曲げながらよくやっていることとおかしいでしょうが、本人にはその姿が見えないのが幸いです。
 一年過ぎたこの頃は週3回を目標にしています。体が動く限りはカーブスに通って、元気をいただこうと思います。皆さんよろしくお願いします。