体の脂肪を落とす食事とは?目安とポイントを知って脂肪を減らそう
体の脂肪を落とす食事とは?目安とポイントを知って脂肪を減らそう
「全体的にぽっちゃりしている」とか、「お腹がぽっこりしている」と、体脂肪を気にする方は多いですよね。食事を見直して体脂肪を減らそうと考える方も少なくないと思います。
ところが、やみくもに食事を減らすという方法は、思ったような効果が出ないばかりか健康にも支障をきたしかねません。間違えると、かえって太りやすくなったり、リバウンドしてしまうことにもなります。せっかく食事を見直すのであれば、効果的な方法で健康的に体脂肪を減らしたいと思います。体脂肪が増える原因や、体脂肪を落とす食事のポイントなどを詳しくご紹介していきましょう。
脂肪の種類を知ろう
皮下脂肪
皮下脂肪とは、皮膚のすぐ下にある皮下組織につく脂肪です。お尻まわりや太ももなど、下半身につきやすく、女性につきやすいという特徴があります。上半身よりも下半身にボリュームが出やすいため、皮下脂肪が多い肥満のことを「洋ナシ形肥満」とも言います。
内臓脂肪
一方、内臓脂肪とは、内臓の周りにつく脂肪のことです。内臓脂肪が過剰につくと、お腹がぽっこりして上半身にボリュームが出るため、「リンゴ型肥満」とも呼ばれます。内臓脂肪がたまるとホルモンバランスが崩れ、血液中の悪玉物質が増え、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まります。内臓脂肪はつきやすい反面、落としやすいという特徴もあります。
体脂肪
体脂肪とは、皮下脂肪・内臓脂肪を総称した、体につく脂肪のことを言います。体脂肪と聞くと、悪いもの、減らしたいものというイメージが強いですが、体の機能を正常に保つために必要なホルモンを作り出したり、体温を保ったり、外部からの衝撃から身を守る働きもあり、少なければよいというものではありません。体脂肪が多すぎず少なすぎない、適切なバランスを目指すようにしましょう。
脂肪燃焼目安を知ろう
体脂肪率とBMIの違い
体脂肪率とは、体重に占める体脂肪の割合のことです。正確な体脂肪率を知るには特別な機器が必要ですが、体組成計などで簡単に自分の体脂肪率の概算を測ることができます。
BMI(Body Mass Index=ボディマス試算)とは、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。BMI=体重(㎏)÷{身長(m)×身長(m)}で計算でき、18.5~25未満だと普通体重、それ未満だと低体重、25以上は肥満と判定されます。
BMIでは体重だけが考慮されるため、体脂肪が多いかどうかは数字からはわかりません。BMIが高くても、筋肉が多く体脂肪は少ないというケースも考えられますし、BMIが低くても体脂肪率が高いということもあり得ます。BMIだけでなく、体脂肪率も確認しながら、ダイエットが必要かどうかを判断するとよいでしょう。
女性の体脂肪率の目安
女性の場合、体脂肪率20%~29.9%が目安となります。体脂肪率は低ければよいというものではなく、20%未満になると健康を害する可能性があるので注意が必要です。当然、体脂肪率が高すぎるのもよくありません。30%以上になると生活習慣病などのリスクが高まるため減らす努力が必要です。なお、家庭の体組成計で測る数値は概算であり、その時々の体の状況によって数値が変動しますので、ある瞬間の数値に一喜一憂するのではなく、長い目で推移を確認していくようにしましょう。
体に脂肪がつく原因
消費カロリーよりも摂取カロリーが上回った場合、余ったエネルギーが体に脂肪として蓄えられます。摂取カロリーとは、食べ物から得るエネルギーのことです。食べ過ぎはもちろん、少量でもカロリーの高いものを食べて過多になる可能性があるので注意しましょう。摂取カロリーの目安は性別・年齢・身体活動レベルによって異なりますが、身体活動レベルが普通(一般的な生活をしている方)の場合、成人女性では約2000キロカロリー、成人男性では約2600カロリーが目安となります。
一方、消費カロリーとは体を動かすために使われるエネルギーのことです。運動したり、家事などで体を動かすときにエネルギーが消費されるだけでなく、呼吸をしたり、体温を維持するなどの生命維持のためにもエネルギーが消費されます。このエネルギーのことを基礎代謝と言い、基礎代謝は筋肉量が多いほど高くなります。
食事で得るカロリーと、消費するカロリー(体を動かす+基礎代謝)のバランスが崩れると脂肪がつくということになります。
脂肪を落とすには?食事のポイント
ここからは、皮下脂肪を減らすにはどうすればよいか、効果的な方法やポイントをご紹介します。
食事の量とバランス
食事の量、栄養バランス、それぞれどうしたら体脂肪を減らすことにつながるかを確認していきましょう。
まずは食事の量です。前述のように、体脂肪が蓄えられるか減少するかは、摂取カロリーと消費カロリーのどちらが多いかによって決まります。当然、食べる量(カロリー)よりも、消費カロリーが大きいときに体脂肪が減ります。
とはいえ、食べる量をできる限り制限すればよいというわけではありません。ダイエットのためにキャベツばかり食べるなどという方法もたまに聞きますが、食べることは体にとってとても大切なことで、偏った食事を続けると心身に悪影響を及ぼします。栄養バランスがとれ、かつカロリーが適切な食事をすることを心がけましょう。
栄養バランスのなかで特に気をつけたいのがたんぱく質です。ダイエットのためには基礎代謝を高めておきたいところですが、基礎代謝を左右する筋肉の材料となるのがたんぱく質です。たんぱく質が不足すると基礎代謝が下がり、かえって痩せにくく、太りやすい体になってしまいます。
また、極端な炭水化物(糖質)や脂質の制限、食事を抜くことも体に悪影響を及ぼすため控えましょう。1日3食、バランスよく、適正な量を食べるということが、長い目で見て健康的に体脂肪を減らすことにつながります。
食べる順番も気を付けよう
血糖値が高めという方は食べる順番にも気を付けるとよいでしょう。食物繊維を多く含む野菜や海藻を先に食べ、次に肉や魚などのたんぱく質、最後にごはんや麺などの炭水化物を食べるようにすると、血糖値が上がりにくいと言われています。
よく噛んで食べよう
よく噛んで食べるとよいと言われますが、その理由はよく噛むとゆっくり食べることにつながり、その間に脳の満腹中枢が働くので、食べ過ぎを防ぐ効果が見込めるためです。食べ始めてから20分ほどで、満腹中枢が作用し始めると言われています。20分の間に急いで食べると、つい食べ過ぎてしまうことになりかねません。
アルコールにも注意
体脂肪を減らしたい時には、アルコールにも要注意です。アルコールは1mlで7kcalに相当します。例えばアルコール度数5%のビールを500ml飲んだとしたら、500ml×0.05×7kcalなので、297.5kcalになります。これを何本も飲んだとしたら、せっかく食事のカロリーを抑えても、その努力が無駄になりかねません。また、お酒を飲むとおつまみも食べたくなるでしょうからなおさらです。一切やめるのはストレスが溜まるという場合には、無理にやめなくても大丈夫です。量を減らす、頻度を減らすほか、一緒に食べるおつまみにも気を付けるようにしましょう。
痩せたいけど食べたい!体脂肪を落とす食べ方
朝食
朝食を抜いたり、パンとコーヒーなどの簡単なメニューで済ましがちという方も多いと思いますが、朝こそしっかり食事をすることが大切です。前日の夕食から翌朝の朝食までは、1日の中で最も長く空腹が続く時間です。睡眠中は新たな栄養が補給されないので、筋肉が分解されてエネルギーとして使われます。寝ている間に失った筋肉を取り戻したり、基礎代謝を働かせるためにも、朝食をしっかりとるようにしましょう。特に朝食で不足しがちなたんぱく質を積極的に取り入れることをおすすめします。
昼食
昼食は、忙しい合間にパパっと丼ものや麺類を食べるという方が多いかもしれません。または、自分1人だけで食べるので、自分のためだけに料理をするのはおっくうだということもありますよね。気が付いたらほとんど炭水化物だけ、ということはありませんか?そんな時には、納豆や豆腐など、手軽に追加できるたんぱく質を追加するのがおすすめです。コンビニや惣菜なども活用して、無理なく栄養バランスを整えるようにしましょう。
間食
体脂肪が気になるからと、間食を無理に控える必要はありません。間食には、食事と食事の間をあけすぎないという役割もあります。1日200kcalを目安に、低カロリーで栄養価の高いものを選ぶとよいでしょう。ヨーグルトなどの乳製品もおすすめです。
夕食
いちばん栄養バランスを気にしてしっかり食べられる方が多いのが夕食です。肉や魚などの主菜をはじめ、副菜や汁物でもしっかりたんぱく質や野菜をとれるよう意識をしましょう。また、どんなに良い食事でも寝る直前に食べると体脂肪に変わりやすくなります。なるべく遅い時間にならないよう気をつけましょう。
体脂肪を落とす運動は?
食事だけで体脂肪を落とそうとすると、リバウンドしやすく、健康にも悪影響を及ぼします。食事の見直しとともに運動をすることが不可欠です。運動をすることで、同じ食事をしていても瘦せやすくなる効果が見込めます。
運動①
体脂肪を落とすためには有酸素運動を行うようにしましょう。有酸素運動を行っている間、体に蓄えられた脂肪がエネルギー源として利用されるためです。ウォーキングやランニング、水泳などの運動が有酸素運動です。1週間で150~300分の有酸素運動を行うことが目安です。
運動②
体脂肪を落とすためには筋トレも欠かせません。筋トレを行って筋肉を増やすと、基礎代謝を高めることができ、何もしていない時でも脂肪を燃焼しやすい体になるためです。基礎代謝は、1日の消費エネルギー全体の約6割以上にもなります。基礎代謝が高いか低いかで、同じ食事をしていても体脂肪が増えやすくなるかどうかに影響が及びます。
運動③
体脂肪を落とすためには、ストレッチも見過ごせません。ストレッチをすると、体が柔らかくなります。体が柔らかいと、関節の可動域が広がり、体を大きくスムーズに動かすことができるため、消費エネルギーがアップします。
「体の脂肪を落とす食事とは?目安とポイントを知って脂肪を減らそう!」まとめ
食事で正しく体脂肪を落とすためのポイントがお分かりいただけましたでしょうか。極端なダイエットでつらい思いをするのではなく、楽しくおいしく食べながら理想の体を目指していただきたいと思います。
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