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最近疲れやすい…体力をつけるにはどんな運動がいい?【専門家監修】

目次

年齢を重ねるとともに、日常生活で疲れやすくなった…、スタミナがなくなった…と感じる方も多いのではないでしょうか。このような体力低下はなぜ起こるのか。体力作りのためにはどんな運動をすればよいのかなどについて、早稲田大学名誉教授である樋口満先生の監修を受けたアドバイスを交えてご紹介します。

樋口 満(ひぐち みつる)先生

早稲田大学スポーツ科学学術院名誉教授
早稲田大学身体活動・座位行動科学研究所顧問

歳とともに体力が落ちてくるのはなぜ?

筋肉が減っているから

 女性の筋肉量のピークは20歳で、その後しばらく維持したのち、低下の一途をたどり、50歳を過ぎたあたりから、減る速度が急激に速まります。
 とくに、ふだん運動をしていない人は毎年1%程度筋肉が落ちていき、70歳になるとピークの半分近くまで減ってしまいます
 50歳を過ぎると突然疲れやすく感じるのは、この「筋肉の減少」が影響しているのです。

動かないとさらに衰える

 加齢で減っていく筋肉ですが、あまり動かない生活をしていると、さらに衰えてしまいます。とくに体力と関係しているのが、下半身と体幹(お腹まわり、背中、腰、お尻まわり)の筋肉。なかでも、真っ先に衰えるのが下半身の筋肉です。
 ベッドから降りない生活を3週間続けた人は、下半身の筋力が20%も低下していたという実験データもあるほどです。
 さらに、これらの筋力が低下すると転倒しやすくなり、将来的な要介護・寝たきりへとつながっていく可能性があるので注意が必要です。

あなたの筋力はどのくらい?

筋力チェック

 まずは、自分の筋力をチェックしてみましょう。
※テストは現状を知るためのものなので、無理せず行ってください。

体力をつけるために大切なこと

 筋力チェックの結果は、いかがでしたか? 「まさか、こんなに筋力が落ちているなんて…」とショックを受けた方もいるかもしれませんね。でも、あきらめる必要はありません。
 ここからは、体力をつけるために大切なことをお伝えしますので、参考にしてみてください。

運動

 体力とは一般に「行動体力」のことで、体を動かす力のことを言います。なかでも重要なのが「筋力」と「全身持久力」です。
 運動には大きく分けて、レジスタンス運動(筋力トレーニング:筋トレ)と有酸素運動があります。筋トレには筋力を高める効果があり、有酸素運動には全身持久力を高める効果があるのです。したがって、体力づくりにはこれらの運動習慣を持つことが大切になります。
 それぞれの運動の詳細については、後述します。

食事

たんぱく質が豊富な食品(牛肉・豚肉・鶏肉など動物性たんぱく、大豆などの植物性たんぱく、牛乳などの乳製品)

 体力をつけるためには、栄養バランスの取れた食事も重要です。とくに、筋肉のもとになるタンパク質は必要不可欠と言えます。
 なぜなら、筋トレをすると筋肉に傷がつきます。その傷をタンパク質が修復することで、筋肉が増強されるからです。つまり、筋トレとタンパク質摂取をセットで行うことが、筋肉を増やす=体力をアップするうえで重要になるのです。
 タンパク質は、魚、肉、卵、豆類などに含まれていますが、体内にためておくことができません。そのため、1日3食、朝・昼・晩、毎食摂る必要があります。とくに朝のタンパク質摂取はとても大切になります。朝食のメニューにもしっかりタンパク質を取り入れるようにしましょう。

生活習慣

 人間の身体は睡眠中に体のメンテナンスを行っているため、体力を回復させるためには、質の高い睡眠をとることも大切です。そのためには、規則正しい生活リズムを保つ必要があります。
 朝起きたら、朝陽を浴びる。朝・昼・晩、できるだけ決まった時間に食事をする。日中に適度な運動をする。寝る1時間前までに、熱すぎないお風呂に浸かる、就寝前にスマホなどを見ないといったことを心がけることで、睡眠の質を高めることが期待できます。

体力づくりにおすすめの運動

筋トレ

 筋トレは、文字通り筋肉を鍛える運動のことです。以前は男性やアスリートが行うもの…というイメージがありましたが、最近では女性もダイエットや健康のために筋トレを行うことが一般的になってきています。
 よく「歩いているから大丈夫」という声を耳にしますが、ウォーキングなどの有酸素運動だけでは、筋肉は増やせません。筋肉を増やすためには、筋トレをしなくてはなりません。しかし、“マッチョ”を目指すわけではありませんので、重い負荷で行う必要はありません。
 筋肉はどの部位も大切ですが、効率的に鍛えたいのであれば、とくに太ももやふくらはぎなどにある「大きな筋肉」を中心に鍛えるのがおすすめです。また、見えにくい体幹深部の筋肉はシャキッとした姿勢やサッサか歩行のために鍛えておきたいです。筋肉量がアップすることで、体力がついたことを実感できるはずです。
 また、筋肉が増えると基礎代謝がアップして、エネルギーを消費しやすい体になるので、ダイエットにも効果があります。

ダイエットにも効果的な、下半身を鍛えるマシンで、大腿四頭筋・大殿筋・ハムストリングス・腸腰筋の筋トレを行う女性

有酸素運動

 有酸素運動は、ウォーキングやランニング、スイミング、サイクリング、エアロビクスなどに代表される運動です。特別な道具を必要としないため、取り組みやすい運動と言えます。
 有酸素運動には、心肺機能・全身持久力向上の効果があります。有酸素運動中は、肺で酸素を体の中にしっかり取り込み、心臓から全身に循環させるため、心肺機能が強化されます。また、運動で動員された筋肉が酸素をよく取り込むことができるようになります。続けていくうちに、呼吸が乱れにくくなったり、持久力が向上して疲れにくくなったりする効果が見込めます。
 また、軽い負荷での筋トレと同様に、有酸素運動には運動中に体脂肪を燃やす効果もあるので、体力アップとともに、ダイエット効果を高めることも期待できます。

屋内で有酸素運動をする女性(ステップボードで足踏み、軽いウォーキング、足上げ運動)

サーキットトレーニング

 サーキットトレーニングとは、数種類の筋力トレーニングと有酸素運動を交互に繰り返すトレーニングです。短時間で両方の運動ができるので、効率よく体力アップのための運動をすることができます。
 体力をつけたいけど、いろんな運動をするのはムリ…という人は、30分で筋トレと有酸素運動の両方ができるサーキットトレーニングをするのも1つです。

サーキットトレーニング(ダイエットにも効果的な、上半身の筋トレ・有酸素運動下半身の筋トレを、サーキットのように繰り返す運動)の説明画像

まとめ

 運動をしていないと、どんどん減っていく筋肉ですが、適切なトレーニングを行えば「80歳でも90歳でも筋肉量は増やせる」ことがわかっています。
 歳だから仕方ない…とあきらめる必要はありません。筋肉を動かしてあげて、体力をアップさせましょう。

【監修】 樋口 満(ひぐち みつる)先生 
<プロフィール>
早稲田大学スポーツ科学学術院名誉教授、早稲田大学身体活動・座位行動科学研究所顧問。
教育学博士(東京大学)、ハンガリースポーツ科学大学名誉博士。
第20回秩父宮記念スポーツ医・科学賞功労賞を受賞。
『体力の正体は筋肉』『女は筋肉 男は脂肪』『スポーツする人の栄養・食事学』など著書多数。

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カーブスで体力がついた方のお声をご紹介

七恵さん(51歳)

 立ち仕事で忙しく、いつも疲れていました。筋肉をつけようとカーブスをはじめると、周りから「どうしてそんなに元気なの?」と驚かれるくらい変わったんです。
 体力がついただけではなく、やせて、ひざ痛も改善。
今の体力なら家族旅行やライブを思いっきり楽しめるので、行ける日が楽しみです!

 

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