熊本市を中心に活動する劇団きららを主宰する池田美樹さん(61歳)。劇団の全作品の作・演出をつとめるほか、ワークショップ講師・イベント演出・CMナレーションなど多方面で活動されていらっしゃいます。お仕事のことや原動力など、美樹さんにお話を伺いました。
1963 年生まれ。熊本市出身。85年劇団きららを旗揚げ。以降、劇団の全作品の作・演出をつとめる。ワークショップ講師・イベント演出・CMナレーションなど多方面で活動中。
第60回熊本県芸術文化祭奨励賞受賞。日本劇作家協会会員。熊本演劇人協議会副会長。
21歳で自ら劇団を立ち上げ、40代半ばから不安感が…
Q.演劇のお仕事をされていらっしゃいますが、どのような経緯でこの道に進まれたのでしょうか?
美樹さん 小さいころから、リカちゃん人形と少女マンガが好きでした。私にとっては、その延長線上に演劇がありました。21歳の時に、入りたい劇団が見つからず、自分で劇団きららを立ち上げたんです。
Q.脚本、演出だけでなく、官公庁主催のワークショップ講師など幅広くご活躍でいらっしゃいますね。
美樹さん 32歳の時に演劇の賞をいただいたことをきっかけに仕事の幅が広がりました。でも実は、40代半ばごろから、どこに行っても最年長で「いつまでもこんなことをやっていていいのか」「もう若い人よりおもしろいものは創れないのではないか」などと考え込むことが増えてきました。さらに更年期の影響もあって、不安や焦りが日常的に離れなくなりました。通院して薬を飲んでいても、ベッドから動けないこともあるほど。女性専用フィットネスのカーブスに出会ったのはそんな時でした。
心と体を整えるヒケツとは…?
Q.そこからカーブスに通うことにされたのですね。通い始めてどのような変化がありましたか?
美樹さん 入会後から、薬はまったく必要なくなりました。何より私に一番パワーをくれたのは、カーブスに通う先輩メンバーさんの存在です。みなさんいろいろなことを背負って来られているけれども、本当に明るいんです。たとえば、長年介護をして旦那さんを見送ったという方がいて、さぞ大変だったろうと思ったら、「でもね、全然痩せんかった、ワハハっ」と笑っていました。そんなふうにつらいことを笑い飛ばす姿勢を見習いたいですね。
また、更年期以降、体の不調が増えるし、それまでの服やメイクは似合わなくなるし、筋肉は落ちるし、あれもこれも失くしたような喪失感が強くなっていました。でもカーブスに通えば、今からでも筋肉はつけられるし、筋肉があれば何でもできるということも知りました。
ある時、先輩メンバーさんの1人に、「60歳はまだ若い、何でもできるね」と言われ、本当にその通りだと思ったんです。明るいメンバーさんと話し、カーブスの楽しい空気を浴びるだけで心身が整うような気がします。忙しい時は、運動なしでメンバーさんやコーチの顔を見に行くだけということもあるくらいです。カーブスで元気をもらうと、周りにあるものは同じでも、見え方・考え方が変わるんです。そのおかげで、時に不調があってもうまく付き合えるようになりましたし、劇の創作意欲も高まりました。
今、力を入れている仕事のひとつが、学校などで行う自己表現ワークショップ。さまざまな特性を持った子たちが演劇を通して、それぞれに輝けるきっかけづくりができればと思っています。
Q.最後に、美樹さんの演劇にはテーマがあるそうですね。
美樹さん 「とんちと愛嬌」です。「とんち」とは、古い持ち物を素敵に作り変えるなど、今あるものをおもしろく変える力のこと。「愛嬌」とは、つらい、厄介と思うことをおもしろく表現する力のこと。先輩メンバーさんが、大変な介護を「でも全然痩せんかった!」と笑い飛ばしたのも「愛嬌」ですよね。劇団きららの劇を通じて、今の自分を変えるのは難しいと思っている方に、何も変わらなくても見方は変えられるということをお伝えしていきた
いです。
大切にしている言葉「とんちと愛嬌」(美樹さん自筆)と、コレクションのかわいらしい指輪を披露。指輪は子どもたちのワークショップで最初の「つかみ」にぴったりなんですよとお話いただきました。
女性だけの30分フィットネス カーブスとは?
全身の筋肉を鍛えられる12台のマシンを使った筋トレ・有酸素運動・ストレッチ、3つの運動をバランスよく行えるトレーニング施設。1回30分という無理のないプログラムで、予約不要で自分の生活に合わせて通うことができます。プロのコーチがサポートするので、どんな運動をしたらよいか、正しくできているか悩むこともありません。全国約2000店舗。継続率は97.7%。運動施設の中で最も店舗数が多く、継続率も高いのが特徴です。